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『自己評価の高い部下へのフィードバックをどのようにしたらいいのか』
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さて、今号のテーマは『自己評価の高い部下へのフィードバックをどのようにしたらいいのか』です。
このテーマは、先日(先週土曜日)A病院での管理者研修の休憩時間に、病院の理事長が言われた以下の投げかけです。
具体的には、「自分の仕事の成果やプロセスを振り返って、100点満点として何点と尋ねた時に、『80点』と答えた部下に、到底その点数まではできていないと思っても、『50点にも行ってないよ』と言えるかい?」という言葉です。
問いかけたのは私にではなく、その場にいた女性2名、男性1名の部長に対してでした。
C部長「そうですよね、特に若い部下には、ストレートに言えないし、言っても伝わらないですよね」
D部長「そんな点数には届いていないとしても、『何でその点数なの?』とも言いにくいですね」
E部長「確かに、自己評価の高い部下はいますね。本人は疑いもなく、本気でそう思っている」
という反応でした。
この問いかけが出てきたのは、当日の管理者研修の中の振り返りで、マネジメントで必要な思考判断のキーポイントについての振り返りで、「この5つの項目について100点満点で自己評価何点ですか?」と私が問いかけたからです。
さあ、皆さんはこの投げかけ(最初の理事長の言葉)に対して、どう答えますか(どう考えますか)?
実際に同じようなことにあなたが出会ったら、どうしますか?
理事長と3人の部長さんが私の方を見てきたので、その雰囲気から「これは何か答えなくてはいけない」と察知して以下のようにお伝えしました。
「そうですね、確かに自己評価の高い部下に、そんなにできていないよ、もっと点数低いよ。とはよほど何でも言い合える信頼関係ができている場合を除いて言えませんよね」
「でもそのままにしておけないとしたら、2つの質問をしてみると言う手があると思います。」
一つは、「80点はなかなかいい点数だね。ところでその点数分の中身、できていること、進んでいることはどんなことかな。具体的に教えてくれませんか?」
もう一つは、「あなたが(君が)考えている100点はどんなことが出来ていることだと思っていますか。これについても教えてくれますか?」です。
仕事の評価(振り返り)のモノサシは、人によって違って当たりまえと言うのが私の考えです。
部下(後輩)と皆さん(上司、先輩)との評価のモノサシや期待水準が違うのが普通なのです。
大事なことは、今回の問いかけ「100点満点で何点」の100点満点(目指す目標や期待レベル)を期初や最初の段階で「握っておく(目指す姿・状態を具体的な共有してその達成を約束しておく)」ことです。
つまり、部下の100点満点の中身を聞いて、それが目指す姿や期待水準のより低くてもすぐ否定することなく、まずは「なるほど、あなたの100点の内容はそうなんだ」と受け止めるのです。
その上であなた(上司・先輩)自身の100点満点を具体的にその意味、目的とそれを100点とする理由、根拠も伝えるのです。
そして、十分に説明し質問をしてもらい、納得してもらった上で、
「この100点満点から見なおしてみると何点ですか?」と質問するのです。
評価点数が低いか高いかの問題ではなく、評価のモノサシ(仕事の目標、目指す姿、期待水準等)を上司と部下が事前に(初めに)共有しておくことが大切なのです。
今日のまとめ
@自己評価が高い、低いという前に、目指す状態(目標:できている姿)を共有化しておく。
➁その上で、自己評価をして貰い、その中身を話して貰い、確認する。
Bできていることは認め、さらに期待要望することを具体的に伝えて前進していくことを支援する。
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それでは、また次回。
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