『最近よく依頼される研修は何ですか?』
と研修会社の私に問われたら、皆さんは、私がどんな研修と答えると思いますか?
自分でこの問いかけをしながら、考えました。
その答は「新人を育成する上司・先輩の【指導育成スキル研修】」です。
昨年からこのニーズの増加傾向は感じていました。
昨年6月に、横浜の会社で『エルダー研修』を実施しました。
(エルダーとは、新人に1対1で担当する先輩の指導役)
この会社とのご縁は、弊社のサイトで、マネジメントコーチングの中の『エルダー研修』の具体的なプログラムを、この会社と取引のある外部の研修企画担当者の方が見つけてメールをいただいたのが始まりでした。
昨年8月、旭川中小企業大学校の『明日を担う人材の定着・戦力化講座』
で採用から入社までを人材コンサルタントのリージョンズ高岡社長が、入社後の指導育成を私が
担当。全道各地から、経営幹部から育成担当者まで集まっていました。
昨年12月と今年の1月には、
札幌市主催の『人材の定着・戦力化に欠かせない若手育成術!』
セミナー(1日)を担当。企業の経営者、幹部・管理者、育成担当者が十数名参加。
この4月には、こんなケースもありました。
当初「新入社員研修」の依頼で企画検討をしていく中で、新人よりも受け入れて
指導する側の上司・先輩の指導育成の意識やスキルが課題となってきました。
その結果、『指導育成者研修』を新人の職場配属時(直前)と、半年後に1日ずつ実施することが決まり、先月1回目を実施しました。
参加された上司(管理・監督者)の方々も最近の新人育成に困っていたようで、本当に熱心に
取組まれていました。
受講後、会社からの具体的な指示がないのに、新人や若手社員の育成計画を担当部署に報告
してきた参加者もいました。
もちろん、これまでも指導育成の研修やエルダー研修は行われていました。
しかし、昨年今年といくつかの指導育成者側を対象としたセミナーや研修を担当して、
職場で、従来型の指導育成の意識や方法ではうまく行かない現実
を強く感じてきました。
指導育成の研修ではありませんが、現在進行中の『アクションラーニング(AL)実践コース』で
部下育成の現実課題を取り上げたある部長(取締役)は
「ALセッションでこの問題を取り上げて解決策を考えなかったら、
1ヵ月後にはクビにしていたかもしれません。」と言っていました。
そうならなかったのは、ALセッションで、まだまだ育成するやり方はあることに気づかれたから
だと思います。
結局、新人の育成や戦力化は
【指導育成する側がどれだけ〔意識、スキル、行動〕を変えられるか】
にかかっているのだと思います。
前述の部長も「新人(若手)にそこまで関らなけれならないのか!?」と言いながらもチャレンジする
方法をみつけたようです。
本当に自社に会った人材を採るために、会社はそれなりにコストと手間をかけています。
成果を上げる人とそうでない人との給与(人件費)は、大きく違うわけではありません。
採った人をどう活かすかが重要な課題です。
人は機械ではありません。
仕事の指示と給料を与えていれば自動的に動くものではないのです。
また、人には機械のような仕様書も取扱説明書もありません。
どのようにしたら最高の機能(能力)を発揮するか、その効果的な対応の仕方は、一人一人違うのです。
会社への高いモラールと仕事への【知識・スキル・意欲】の3拍子揃った人材になって活躍してもらうために、これまでどおりの指導育成で良いと言うケースは少なくなっていると思います。
やはり、会社に入ったばかりの新人・若手の段階で、うまく関わって
【会社もよし、本人もよし、そして、お客様もよし】の人材になってもらうことです。
そのために上司・先輩も変ることのできる
『指導育成者向上研修』は一石ニ鳥(か三鳥?)の研修
と言えるのではないでしょうか。
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2011年05月23日
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ひとりひとり違って当たり前、その人材をいかに会社の戦力となるようにするかですね。
山本さんの「東京イキビジ大学」(下記サイト)拝見しました。
http://ikibizi.com/info/
面白いですね。東京までゴミ拾いにすぐはいけませんが、お近くの方には参加されると、きっと新しい出会いがあると思います。