2018年01月16日

組織における『相談力』を活かす2〜「相談は誰のためにするのか」

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本年(2017年)11月から、「開発こうほう」誌に不定期で掲載の「組織における『相談力』を活かす』を、同誌の許可を得てブログに転載致します。今回は第2回「相談は誰のためにするのか」(2018年1月号)
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前回は、「相談しない」、「相談されない」人や職場には3つの問題があると言いました。

「相談する」「相談される」ことで、一人で悩んだり、考えたりしているよりもっと良い回答、解決策、アイデアを得て、良い仕事の進め方をできるようになるために、考えておくべきことが3つあります。

一つ目は「相談は誰のためにするのか?」、
二つ目は「相談は何のためにするのか?」、
三つ目は「相談はどのようにしたらいいのか?」です。

今回は、一つ目の「相談は誰のためにするのか?」について考えていきます。

ところで、「相談」と「報告」の違いは何だと思いますか?「相談」は自分が困ったことや意見を訊きたいことを伝える、「報告」は自分の仕事の結果を相手(多くは上司)に伝えることです。

「報告」は、まったくしないとどうなりますか?
ふつうは、叱られます。あるいは、困ったやつだと思われます。つまり、「報告」はしなければならないことなのです。言い換えると「義務」と言えます。

それに対して、「相談」は、全くしないからといって怒られることはありません。いちいち相談せずに仕事が進んでいれば、何も文句を言われることはありません。つまり「相談」は自らが、するかしないか決めることなのです。

私が行う「真・報連相研修(*)」で、「『相談』って何ですか?社会人になったばかりの新人に分かりやすく一言で説明するとしたら、どう伝えますか?」と受講者である管理者やリーダーに問いかけます。

「相談」に関しては、困ったことを訊く、人から意見を貰う、自分の考えがいいかどうか判断してもらう、等の答えが出てきます。

以上の回答から考えると、相談しない人は「困っていない人」「人から意見を貰おうと思わない人」「自分の考えでいいと思う人」、と言えます。つまり仕事について自分の考えや判断のモノサシのままで何も問題がないと感じている人です。

それに対して、相談する人は「困っている人」「人から意見を貰おうと思う人」「自分の考えだけでは十分ではないと思う人」、つまり自分一人ではなく、他の人の知恵を借りようとする人です。

この「相談しない人」と「相談する人」と比べてどう感じますか?
「相談をする人」の方が今よりいい仕事をしようとする人と言えませんか。新人はもとより、中堅職員、管理者、幹部であろうと、いい仕事をするためには自分一人だけで考えたり、自分の知識、経験だけでいつも十分ということはありません。

「相談」は自分一人の頭を使って仕事をするのではなく、活用できる複数の人(他者)の頭を使っていい仕事をすることなのです。

それは自分のためであり、自分の仕事のお客様のためでもあります。相談によって仕事が進み、より良い仕事ができて、結果として自分の仕事の貢献対象(お客様、次工程、他部署)に役立つことができるのです。

「相談」は相談する人が主人公(主役)です。相談を受ける人は、支援者(脇役)といえます。しかし、そうなるためには、そうなる関係ができていることと共に相談者(相談する人)が、何のために相談するのかと言う目的を明確にもつことが必要です。

次回は、「相談」は何のためにするのか?相談の目的について考えていきます。


*「真・報連相研修」
個人の報連相だけではなく、職場全体で情報の共有化を深めて、組織としていい仕事をするための研修。事実情報のやりとりのみではなく、意味(目的)情報、考え方の共有化をめざす。
日本報連相センターHPご参照下さい。http://www.nhc.jp.net/


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posted by igajin at 20:30| Comment(0) | 相談によるマネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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