2008年05月27日

『人材開発の新しいアプローチと3つのキーワード、その1〜「チーム力」』 〔人と組織と地域をゆたかに第8号/平成20年5月27日〕

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coach.jpg2001年、コーチングを学んで以来、いくつかの新しい人材開発及び組織開発の手法を学んできた。2000年を前後に(つまり21世紀に入り)この分野も新しい潮流が勢いを増してきている、と感じている。

具体的には、コーチングの少し後に日本に入ってきた「アクションラーニング」、セラピー(心理臨床療法)から来ている「ソリューションフォーカス」アプローチ、個人の育成というよりは組織開発がメインの「AI」など。

86128264.jpg同様に組織開発に関する純日本産アプローチとしては、私も以前から関わっている「真報連相〜情報の共有化マネジメント」もその一つと言える。

「KAIZEN」として英語の辞書に載っている小集団の「改善活動」や「QCサークル」「TQC」なども組織で取組む問題解決であり、そのプロセスの展開によっては、これも国産の組織開発の手法と言えないこともない。この稿では、改善活動は除外して考えることとする。

これらの最近の人材開発・組織開発の様々なアプローチの中で3つのキーワードをあげるとすれば、「チーム力」「現実課題」「ポジティブ思考」ではないかと思う。

今回はその一つ目の「チーム力」について考えていく。

ここで意味する「チーム力」とは、少し言葉を加えると「チームによって変革する力、同時にチームが学習する力」ということ。
言い換えれば、複数の人の「相互作用」や「コミュニケーション」を通して生まれるパワーのことである。

511B2N4NKQL._SL100_.jpg例えば、「アクションラーニング」は、チーム学習の手法であり、チーム力によって現実の課題解決を図る。そのチームが、職場の場合もあるし、階層別研修での同じ役職の受講者グループ、また社内の部門・職種横断的なグループ、異業種交流のグループなど様々である。

真・報連相」という職場の情報共有化の体系的手法は、そもそも個人対象の研修(管理者のリーダーシップ研修)が、個人により、また職場によってなぜその成果に差が出るのか?という問題意識から始まった。

人はその所属しているチームや組織によって行動様式が変わるという実感をお持ちの方も多いと思われる。
転職経験者の方はもとより、出向や転籍経験のある方、同じ会社でも異動があるそれなりの大きさの会社づとめの方も良く分かると思う。

仕事ではなくてもスポーツや文化活動、他趣味の会でも、又はボランティアや社会活動においてもそうである。
私自身趣味の合気道では、会社の転勤や転職もあり、5〜6つの道場に所属した。
それぞれ個性ののある師範をリーダーとしながら、道場の風土や団結力、また価値判断の基準など様々であった。それぞれの道場での私の振る舞いも同じではなかった。
また、私の合気道のレベルの向上にも、その道場のチーム力は影響があったと思う。

ここではいわゆる組織風土や文化まで広げるのではなく、あくまでも最小の集団としてのチーム(せいぜい数名から十数名まで)の関係性やコミュニケーションについて焦点を当てる。

「チーム、チーム力」を重視する最近の手法では、次の5つの質問に答えることで前進していくカギとなる。
※下記の「チーム」の部分は、「職場」(つまり所属する課・営業所・ グループなど)に置き換えて、答えてみてほしい。

1)チームは、目指す姿を明確にしていますか?目標を共有化していますか?
2)チームは、その目指す姿や目標の意味について時々話し合う機会がありますか?
3)チームでの仕事の成果や進め方について、振り返りや見直す場がありますか?
4)チームは、メンバーの体験(成功・失敗両面で)を次に仕事に活かしていますか?
5)チームではお互いの話に耳を傾け、意見を主張しあう前に、質問をしていますか?

また、さらにチーム力を深める(高める)質問は次のようなものであろう。

『我々のチームの目指すものは何であるのか(使命・目標)?それがが実現したらどんなことを感じるのか?』
『個人ではなくチームとして考えると彼の問題はどのように解決できるか?』
『意見が異なることを歓迎し、それをチームの生産性向上にどのように活かすか?』


以上のような質問を職場の管理者やリーダー、そしてメンバーが自問自答し、そして他のメンバーに投げかけてみてはいかがだろうか。

私自身は、このチーム力をアップさせる手法、中でも「アクションラーニング」で、自らの課題解決とレベルアップも実践できている。
この手法に出会ったこと、そして広める使命を持ったことに感謝している。
(了)



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