2017年11月24日

組織における『相談力』を活かす1 〜「相談していますか、されていますか」

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本年(2017年)11月から、「開発こうほう」誌に不定期で掲載の「組織における『相談力』を活かす』を、同誌の許可を得てブログに転載致します。今回は第1回「相談していますか、されていますか」(2017年11月号)
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私の仕事は、民間企業や公的機関(国や地方自治体)をクライアントにした研修講師と人事組織コンサルティングです。
研修の中で、「真・報連相研修」*はかなり多く実施しているテーマの一つです。

今回の連載では、その「報連相(報告・連絡・相談)」の中でも、特に「相談」を活用することを『相談力』と名付けました。職場で相談を活かして、いい仕事をするための実践的方法を考えていきます。

まず日頃、職場での相談について少しふり返ってみましょう。次の質問に答えてみてください。

「最近した相談は何ですか?」「最近相談されたことは何ですか?」。


さて、あなたの答えはどんな内容でしたか。どんな内容の相談でも構いません。
相談したことや相談されたことがかなりあるという回答であれば、問題はありません。

逆に、ほとんど相談していないし、また全く相談もされていないという回答でしたら、このことを少し考え直した方がいいかも知れません。なぜかと言うと、次の三つの問題があると考えられるからです。

その一つ目は、社員(部下、後輩)が上司、先輩や同僚と相談できる関係にないので、できない。
二つ目には相談相手に「相談」しても、結果が出ないので、しない。
三つ目には、そもそも相談することがない、何を相談するものなのかが分からないので、しない。


一つ目は、相談相手との信頼関係がない、または相談できる人がいないという問題です。
職場で仕事をしていると、自分一人では分からないことがあって困ったり、もっとうまいやり方がないかなと感じたり、考えたりするものです。

それでも、相談しようとしてもなかなか言い出せない、または聞いてくれそうもないと感じる。つまり、気軽に相談できる相手が見当たらないということです。皆が、忙しそうにしていて時間をとってくれる余裕もない、他人のことに構っていられないような職場の雰囲気がある、等がこの問題に含まれます。


二つ目は、相談をすることはできるし、話しも聞いてくれる、けれども相談した結果が期待した答えは得られず、相談する甲斐(かい)がないという問題です。

その結果として、だんだん相談しなくなりますし、相談されることも少なくなります。


三つ目は、相談すること自体をあまり考えたことがない、また何を相談したらいいのか分からないという問題です。

社員に問題意識や改善・向上意識が少なく、そのため相談する気がない、相談する必要性を感じない。


さて、相談をふり返るための二つの質問へ回答してみて、そして、「相談」をとりまく三つの問題を読んでみて、どんなことを感じましたか。

次回以降では、この「相談しない」「相談されない」の問題を解決して、職場で「相談」がもっと活用されるためにはどうしたらいいのかを一緒に考えていきます。



*「真・報連相研修」
個人の報連相だけではなく、職場全体で情報の共有化を深めて、組織としていい仕事をするための研修。事実情報のやりとりのみではなく、意味(目的)情報、考え方の共有化をめざす。
日本報連相センターHPご参照下さい。http://www.nhc.jp.net/


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2017年03月24日

「相談マネジメント」を考える(3)〜「相談の4つの段階」

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前回は、「相談力」の2つの力、『相談活用力』と『相談対応力』について述べました。

組織(会社、病院、自治体や学校等)での相談は、その組織に入ったばかりの新入社員・職員(以下新人)とベテラン社員・職員では、当然違ってきます。

最初は、全て未経験の新人は、知らないことを聞いてきます。
それから、仕事の知識、情報を仕入れて、今度は、具体的な仕事の一つ一つでその進め方で分からないことが出てきます。そうすると「どうしたらいいでしょうか?」の相談となります。
そして経験を積む中で、次には自分なりの考えをもって「こうしましょうか?」となってきます。

さらには、自分の仕事だけではなく、職場で問題に思うことやもっとこうしたらうまくいくという「提案・提言」の相談になってきます。ここで述べた相談の4段階に対して、それぞれ適切な応答(相談を受ける側の相談対応の仕方)も違ってきます。以上の4つをまとめると次のようになります。

■〔相談をする人〕の相談内容
⇒●〔相談を受ける人〕の対応の仕方

1■知らないことをきく相談
 (専門用語、知識、スキルについての質問) 
 ⇒●回答の相談対応/相談者に「回答」する

2■どうしましょうか相談
 (どのように進めたらいいか一人で分からない相談) 
 ⇒●指導の相談対応/相談者に「教示」する

3■こうしましょうか相談
 (こうしたらという自分の意見を持っている相談) 
 ⇒●助言・支援の相談対応/相談者の「意見」を高める

4■もっとこうしたらいいのでは相談

 (自分の提案や問題解決を進めたい相談) 
 ⇒●対話・共有化・解決の相談対応/相談者と共に解決する

上記の4段階とは別に、職場では悩みごと相談もあります。
□悩みごと相談(メンタル面、仕事の適性、勤務条件、等)   
 ⇒●傾聴・明確化・情報提供・リファー
この「悩みごと相談」については、次回以降で考えていきます。


この相談の4つの段階で考えることで、以下のような3点で、職場でいい仕事をするために役立ちます。

(1)相手の求めているレベルに応じて対応できる。
 1の段階の相談は、新人や異動者(新しくその部署に配属された人)、2の段階はまだ一人前になる前レベルです。1や2の場合は、すぐ回答して教えてあげましょう、アドバイスしましょう。特に急ぎの場合はすぐ答える。

 こちらが忙しくて、急ぎのようでなければ、まとめて答える時間をとることです。新人であれば「質問ノート」をつくって、知らないこと、分からないことを書いて毎日提出するという仕組みも有効です。3、4の場合は状況によってはそれなりに時間をとってしかり対応することが必要です。


(2)部下育成(レベルアップ)に活用できる。
 この4つの段階は基本的には、1から4へ上がっていくということになります。つまり仕事で一人前になり、さらにリーダーになるということは、3,4段階の相談が増えるということです。

 2年目3年目になっても1、2の段階の相談しかしてこない場合には、意識的にレベルアップを図ることが必要です。そのためには、最初から相談の4段階と言う話をして早く3、4の段階になることを示しておくことです。


(3)職場での問題解決を進められる人材を育て、チーム力が向上する。
 目指す4段階目の「もっとこうしたらいいのでは相談」ができるようになるとは、仕事や職場について問題意識を持って改善提案や課題解決の提言ができる人材になることです。

 そのような問題解決の相談が、お互い同士でできる職場は、チームとしての力が発揮され、常に前進・向上を目指す職場となります。

 
さて、相談の4つの段階というフレームで相談を考えることのメリットはご理解いただけたでしょうか。

次回は、それ以外の相談について考えていきます。


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2017年03月12日

「相談マネジメント」を考える(2)〜「2つの相談力」

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前回は「相談とは」のテーマで、相談には「うまく相談する(相談に乘ってもらう)」力と「うまく相談に乘る(相談する人の求めに応じた回答をする、又は回答へ導く)」力の2つがあると述べました。

これを整理すると、
(1)相談をする⇒相談に乗ってもらい、メリットを得る。こちらが「相談活用力」

(2)相談を受ける⇒相談に乗ることで、相手を支援する。こちらを「相談対応力」


というように、相談力は「相談活用力」と「相談対応力」の2つからなると言うことができます。

相談者のコミュニケーションの取り方「相談活用力」としては、以下の3つがポイント。

@)自分自身が相談する目的と成果(相談した結果何を得たいのか、何が分かればいいのか、何が進めばいいのか、等)を明確にしておくこと。

A)相談したいことの内容を整理して、相談する相手に分かりやすく伝えること。

B)相談相手が、伝えてきたアドバイスや支援内容の理解を確認・把握すること。


以上の3つのポイントに必要なコミュニケーションスキルは「伝える力(説明力)」「傾聴力」「質問力」の3つです。

一方、相談を受ける人の「相談対応力」では、上の相談する人の3つのポイントに対応して
@)相談に来た人の相談事の目的と成果(相談した結果何を得たいのか、何が分かればいいのか)を、まずしっかりと聴くこと。

A)明確でない場合は質問して、さらに相談にきた相手自身の考えを整理して、明確にさせること。

B)把握した相談に来た相手の求めるもの、必要なことをアドバイスして、分かりやすく伝えること。


以上のポイントに必要なコミュニケーションスキルは、まとめると以下の3つとなります。

@)傾聴力:相手の相談の目的と相談内容を相手の立場、視点から、聴き受容すること

A)質問力:こちらの理解を確認したり、相手の考えを共有したり、相手の考えを整理する、引き出す等
のために効果的な質問をする力

B)応答力(伝える力):相手の目的(要望、期待や求める成果)に合わせて必要なアドバイスやその他の対応ができること


これまで述べた、相談者が「相談活用力」の3つのポイントを押さえた相談ができ、かつその相談を受ける人の「相談対応力」の3つのスキルが高いと、これは非常にスムーズでかつ効果的な相談のコミュニケーションが成り立つわけです。

現実には、両方共高いスキル(相談力)がある、と言うことは稀です。
相談する人が新人や若手社員であれば、相談したいことの内容の整理もままならないということもあります。相談を受ける人がその仕事のエクスパートで専門能力が高い場合には、逆に何で分からないのか、と思って「何でそんな当たり前のこともわからないんだ!」とつい言ってしまったりします。

まずは、相談する人は、自分自身の「相談事」を整理し、明確にして、分かりやすく伝える。
相談を受ける人は、自分が知っていることかどうかの前に、目の前の相手「相談する人」がどう思い、感じ、考えているのかを掴む。これがスムーズな相談のスタートになるのです。

今回は、2つの「相談力」について述べてきました。

前回は「相談」の一般的な意味を述べましたが、相談といっても新人・若手社員と中堅社員、ベテランでは、相談の仕方も内容も違ってきます。次回は、組織における「相談の4つの段階」をテーマにしていきます。
(前回から2か月もたってしまいました。次回は遅くとも1ヶ月できれば半月後にアップしたいと思います)



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2017年01月09日

「相談マネジメント」を考える(1)〜「相談とは」

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このメルマガのご挨拶、インタフェースサイトのご挨拶「インタフェースTOPICSブログ」でも述べましたが、今年の3つのテーマの1つ目は「相談力」。

昨年も「相談」については、考察を深めたり、「相談力」セミナーの実施や「相談力」活用テキスト原稿をまとめたりして取り組んできましたが、今年はより実践を深め、成果を上げ前進してまいります。


この人材・組織開発ブログも『相談力』さらに一歩進めて『相談マネジメント』をメインテーマにしてまいります。今月中に名前も変えて一新します。

第1回目のテーマは「相談とは」。

相談とは、
「問題の解決のために話し合ったり、他人の意見を聞いたりすること、またその話し合い。
問題の当事者同士が話し合うこと、また当事者以外の人と話し合うこともある。」
と言うのが一般的な意味です。

私のこのブログでの「相談」は、仕事(ビジネス)や組織(会社、病院、自治体や学校等)における相談を主に対象としています。

その点で相談とは、「仕事や職場(組織)で、一人で困ったり・悩んだりしたらその解決のために他者から意見・アドバイスを貰う」ことから始まり「職場(組織)で、さらにいい仕事をするために、二人以上でその持つ知識・経験や考え方を活用して効果的な問題解決を図ること」という範囲までの対話・話し合い、と意味づけます。

私も学び、活用している日本報連相センターの『真・報連相』では、特に後者の相談の意味づけとして「シナジー(相乗効果)」がキーワードです。


さて、相談は「相談する」のと「相談に乘る」という二つの立場があります。
そういう意味では、相談はこの2つの立場で成り立っています。

となると「うまく相談する(相談に乘ってもらう)」力と
「うまく相談に乘る(相談する人の求めに応じた回答をする、又は回答へ導く)」力
とから成ると言えるわけです


効果的な「相談」の力を考えると、この相談の両面の2つ力が必要となるのです。

相談は、話し合いであり、相談事がなんであるか理解してもらって、それに対しての意見・アドバイスを貰うのですから、まず「コミュニケーション力(伝える力、聴く力)」が必要となります。

相談は問題解決するものでもあり、コミュニケーション力だけではなく問題の原因や本質を掴む力、解決の目標を明確にする力、具体的に解決策を考える力等の「問題解決力」が必要な要素の2つ目です。


次回は、この「相談力」について考えていきます。




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posted by igajin at 14:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 相談によるマネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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