2025年03月11日

評価と育成一体化の仕組みづくりを考える【2】〜成果を上げる人事価制度構築の5つのポイント

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前回のメルマガ( ブログ)で、昨年8月1日の本メルマガNo.155からNo.158迄の4回にわたった連載を「評価と育成一体化の仕組みづくり【1】」として1枚(A4,4頁)の資料にまとめました。

今回は、その後編「評価と育成一体化の仕組みづくり【2】」

前編「評価と育成一体化の仕組みづくり【1】」
でお伝えした(自社(自組織)の人材マネジメントに役立つ「人事評価制度」の3つのキーポイントEFGについて、さらに具体的に述べていきます。

評価と育成が一体化され組織の業績を上げるために役立つ「人事評価制度」を作成し、活用する以下の5つのポイントについて述べていきます。
@自社の経営理念・ビジョン等から目指す人材像と具体的な行動指針と結びつけること
A能力評価の項目は、自社の業務に結びついた内容にすること
B業績評価は、実際の仕事の成果を評価できる内容にすること
C社員が理解納得できる内容で、かつ育成・動機付けに結びつく活用方法をつくること
D制度作成後、実施して振り返り、評価の内容とその活用方法を改善向上していく仕組みをつくること


それでは、上記の5つのポイントについて、もう少し具体的に説明します。

@自社の企業理念・ビジョン等から目指す人材像と具体的な行動指針と結びつけること

企業理念は企業として存在意義や価値を明文化したものです。多くの場合抽象的な表現となっています。
その理念を具体的な行動へ結びつけ、動機づけるためには評価する具体的な行動内容との企業理念との繋がりを持つことが必要となります。
また企業理念を具体化した人材像を明示したり、具体的な行動内容を示す行動指針を作成したりして、評価と結びつけることも有効です。

A能力・態度評価の項目は、自社の業務に結びついた内容にすること

能力評価・態度評価はその会社の各業務において成果を上げるために必要、かつ重要な行動プロセスを能力(習得して発揮できる知識・スキル)や態度として細分化して評価することです。
理論理屈から作成された評価項目、他社でよくみられるような一般的な評価項目ではなく、実際に成果をあげている人の行動や実践成果をもたらすプロセスから考えることが役立つ評価となります。

B業績評価は、実際の仕事の成果を評価できる内容にすること

業績評価は各担当業務において、全社や各部門の業績に直結する成果指標を基にして評価することが必要です。その意味でも各業務(職種)での成果の内容を具体的に定義して、客観的に評価できる目標を設定することが一つの方法です。実際の目標管理(目標によるマネジメント)と連動させることも効果的です。。

C社員が理解納得できる内容で、かつ育成・動機付けに結びつく活用方法をつくること

前述のA、Bの評価項目とも重なりますが、自社の業務で成果を上げるために必要な能力評価、現実の成果に結びつく業績評価であり、なぜこの項目で評価されるのかの納得性が高いこと。全社員が自己のレベルアップに繋がり、上司(管理監督者)が育成支援と連動する「人材育成・動機付けの仕組み」ができていること。以上の2つことで人事評価を実践・継続することで組織の業績と人材向上を成し遂げます。

D作成した制度を実施して振り返り、評価の内容とその活用方法を改善向上していく仕組みをつくること

以上述べてきた@〜Cが実現するためには、当初からこの4つを意図して人事評価制度を作成することが大切です。とはいえ、制度(仕組み)をつくり、実施してみてさらに、その結果を振り返り(評価し)、次の改善・向上を図るという「PDCAサイクル」を回すことが、実際の成果(当初の目的)を実現する、急がば回れの近道です。
最初から100%完成された制度はありません。新たな制度作成はゴールではなく、スタートなのです。見直しをしていく仕組み(人事評価制度委員会、改善向上プロジェクト等)を社内で継続していくことが不可欠なのです。新たな制度作成はスタートなのです。

以上が、前編「評価と育成一体化の仕組みづくり【1】」でお伝えした(自社(自組織)の人材マネジメントに役立つ「人事評価制度」の3つのキーポイント

E人事評価制度は、自社の経営理念、ミッション・ビジョン・バリュー、人材育成方針等とつながっているか?
F自社のいい仕事のモノサシは自社内で考えてつくろう
G会社の人事評価制度はどれ位いい仕事の成果を上げる組織づくりと人材育成に結びついているか?


を実行するために具体的な5つのポイントでした。




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2025年02月26日

評価と育成一体化の仕組みづくりを考える【1】人事評価を活かす8つのキーポイント

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「評価と育成一体化の仕組みづくり」を考える【1】
 〜人事評価を活かす8つのキーポイント


私の研修でこの数年増えているテーマの一つは「人事評価研修」です。
企業はもとより、特に最近は地方自治体での人事評価研修も多数担当しています。

「人事評価研修」はほとんどの場合、評価者である管理職(上司)対象ですが、最近は一般職(部下)を対象とする研修を実施することも増えてきました。管理者(上司)と一般職(部下)と一緒に参加するケースもあります。

今回は、「人事評価研修」でお話している「人事評価」と真に役立つ「人事評価制度」の8つのキーポイントについてお伝えします。

(1)私が「人事評価研修」でお話しする8つのキーポイント

➀人事評価は何のためにするのか(人事評価の目的は何か)?
➁人事評価は、各人の仕事「PDCAサイクル」の「C&A」
➂人事評価の一番は「自己(本人)評価」、次に「他者(上司)
 評価」、さらに「複数名評価(360度評価)」
➃「人事評価シート」は人材マネジメントのツールであり、
 シートの評価項目を睨んで評価してはいけない。
➄評価者会議を実施しよう(「評価擦り合わせ会議」、
 「評価育成会議」、「成長支援会議」)


さらに「人事評価研修」だけでなく、真に人材マネジメントの役立つ「人事評価制度」のキーポイントとしては、以下の3つ
E人事評価制度は、自社の経営理念、ミッション・ビジョン・
 バリューとつながっているか?
F自社のいい仕事のモノサシは自社内で考えてつくろう
(人事評価コンサルタント会社の素晴らしい理論・理屈の話に
 惑わされるな!)。
➇いい仕事の評価と人材育成の一体化が最大のキーポイント、
 会社の人事評価制度はどれ位いい仕事の成果を上げる組織づ
 くりと人材育成に結びついているか?


それでは前述の➀〜➇のキーポイントについて各々具体的に考えていきます。

まず、私の実施する「人事評価研修」で話すキーポイント5つのなかから、そもそも「人事評価」とは、何のためにするのか?を考えていきます。

(2)「人事評価」とは何か?何のためにするのか?

➀人事評価は何のためにするのか(人事評価の目的は何か)?
「人事評価は何のためにするのか?」と問われたら、皆さんは何と答えますか?

もちろん答えは一つではありませんし、絶対的な正解もありません。
私は研修では、“一言で言うと『いい仕事をするために、社員(職員)ひとり一人の一定期間の仕事の状況を振り返り、次の仕事へ活かしていくため』にすること”とお伝えてしています。

この目的を実現するためには次の3点が重要なポイントとなります。

@)いい仕事をするために適切な評価を行う(自己評価,他者評価)
いい仕事をするための評価項目を基に、職務での社員一人一人が成果に貢献した状況や発揮された能力を個別に評価すること。

A)いい仕事をするための個々人の社員育成(自己育成、育成支援)を効果的に行う
いい仕事をするために社員各人の能力向上を促進させることをねらいとします。面談を通して共有した目標と具体的な評価項目をその期の能力向上の指針として期中に積極的な育成支援を行うことが上司(管理者)に求められます。

B)仕事の評価と部下育成との一体化を図る
上記@)の「評価」とA)「育成」の一体化を図り、ともすれば別々に実施されがちだった「仕事の目標管理」と「社員育成」とをPDCAサイクルを効果的に回すことで、個人の能力開発と業務の目的達成を同時に実現することを目指します。
人事評価の結果は,処遇(昇給や賞与,昇格等)に活用されますが,ここでは「評価」と「育成」に焦点を当てて考えています。

➁人事評価は、各人の仕事「PDCAサイクル」の
 「C&A」(評価と改善・向上)

「人事評価=処遇のため」の考え方では人事評価の本質を見誤ることとなります。
上記の@)、A)、B)のポイントを押さえた評価が行われることでいい仕事をするためが真の目的なのです。
そのためにPDCAサイクルを回して、特にCheck(評価)とAction(改善・向上)を仕事成果の面と仕事をする社員各人の
行動や能力の両面で行うことです。


(3)「人事評価」は誰が、どのようにするのか?

➂人事評価の一番は「自己(本人)評価」、次に「他者(上司)
 評価」、さらに「多面評価(360度評価)」


人事評価研修と言うとほとんどの場合、評価者(管理者、つまり上司)の研修となります。
しかし、私の実施する人事評価研修では、評価者だけではなく、いわゆる被評価者(実は,私はこの言葉は好きではありません)つまり評価される部下も参加して行うことが多いのです。

この研修は、単なる人事評価制度(人事評価の目的や目標設定や自己評価の仕方等)の説明ではなく、人事評価と言う仕組みを使って、いかに自らの仕事の目標達成や改善、そして自分自身の能力向上に活用するかという内容です。

先にお伝えした通り人事評価は『いい仕事をするために、社員(職員)ひとり一人の一定期間の仕事の状況を振り返り、次の仕事へ活かしていくため』にすることです。
この意味からすると、一番の評価者は、社員(職員)一人ひとりの本人(自分自身)なのです。

しかし、自分自身の評価は、主観的にならざるを得ない面があります。
「自己(本人)評価」が適切にできるようになるためには「他者(上司)評価」も必要であり、人材マネジメントの視点では、「他者(上司)評価」を部下本人の納得性も高く、客観性も高い評価にしていくことが重要となります。

そして3つ目は,上からだけではなく被評価者の上(上司)、横(同僚)、下(部下)の3方向又は上下の2方向からの多面(360度)評価です。

➃「人事評価シート」は人材マネジメントのツールであり、
 シートの評価項目を睨んで評価してはいけない


多くの人事評価では、評価項目(評価要素とも言い、多くの場合、項目や要素の内容を具体化するための着眼点も記されています)の内容の理解や評価シートの活用法(目標設定の仕方や評価点のつけ方)、評価する際の留意点等を学びます。それ自体は大切なことです。

しかし、評価項目内容や評価シートの記入の仕方、評価の仕方を理解して、評価シートの項目を睨みながら公平で平等な評価をしようしても、部下本人の納得性が高く、妥当な評価をすることは簡単ではありません。

一番大切なのは、評価シートを睨んで考えることではなく、部下に関心を持って日頃からよく仕事ぶりを観察すること、職場で報告や相談を受ける等のコミュニケーション量を増やし、その質を高めることです。

具体的には、積極的に部下からの報告・相談を受けること、そのための機会・場(会議、ミーティング、打合せ)をつくること、そもそも部下から見て話しかけやすい、相談しやすい上司になることです。

以上の様にして、部下についての情報をよく把握していかないと、いくら評価項目を理解し、評価の仕方を学んでも、部下ひとり一人の仕事の成果やその取り組み行動、何故そうしたのかという理由・考え等、評価する材料・情報を持っていないと意味がないのです。

➄評価者会議を実施しよう(「評価擦り合わせ会議」、
 「評価育成会議」、「成長支援会議」)。


人事評価制度では,多くの場合「自己評価(自己申告)⇒上司評価(一次評価)⇒上位者評価(二次評価)⇒決定(調整評価)」と言う縦ラインで行われています。

しかし、このような評価の仕方だけで行うと組織内での評価者のバラつきや偏りを調整して、適切妥当な評価をすることは容易ではありません。

そのための具体策として有効なのが、組織(部署)内での一次評価者が横並びで集まって行う「評価者会議」です。
参加した一次評価者が、自分の評価結果とその理由や根拠を各々が発表して、参加メンバーから質問やコメントを貰ってその妥当性を検討する場です。

評価の結果を調整するだけの場ではなく、評価のプロセスをお互いが公表し、その妥当性や客観性を検討し合い、評価の仕方や評価項目の見方等評価基準について共通認識をつくる場です。さらには、その評価をした部下をどのようにして育成支援をするか迄を相談し合う場にするのです。

(4)真に役立つ「人事評価制度」は〜3つのポイント

さて、これからは真に自社(自組織)の人材マネジメントに役立つ「人事評価制度」の3つのキーポイントについて述べていきます。

E人事評価制度は、自社の経営理念、ミッション・ビジョン・
 バリュー、人材育成方針等とつながっているか?


人事評価制度は、自社において「いい仕事」の評価基準を創るものだと言えます。
最近はIT化(DX化)の流れで人事評価を変化の時代に様々な考え方、理論・理屈で新しい人事評価制度をシステム化して、コンサルタント会社が提示しセミナーやネットでPRしています。

しかし、土台になるべきものは、そのコンサルタント会社の理論・理屈ではなく、自社が求める人材であり、目指す組織風土です。
その土台の元である自社の経営理念(社是・社訓)、ミッション・ビジョン・バリュー、行動指針を明確にすることです。

あなたの会社の経営理念は事業活動、日々の仕事で行かされる内容になっていますか?
単なる立派な言葉・文章ではなく、社員に通じる実践的な内容となるように見直す事(再構築)が必要な場合もあります。

F自社のいい仕事のモノサシは自社内で考えてつくろう
〜人事評価コンサルタント会社の素晴らしい理論・理屈の話に惑わされるな!

前項Eで述べたように、自社のいい仕事の土台となる基準(モノサシ)は経営理念、ミッション・ビジョン・バリューであり、具体的な内容は、実際の現場でいい仕事をして成果を上げている社員や管理者(マネジメント)の行動とその成果です。

私どもの人事評価制度づくりは、各クライアント(顧客)企業の経営者・幹部、管理者、いい仕事をしている社員が参画したワークショップ(又はプロジェクト)で作成していきます。
作成するのは自社の業務の業績評価基準、必要な能力育成の基準・要素です。

多少の時間とコストはかかりますが、外部コンサルタントの多額な人件費負担のコストではなく、現実・現場の中から「いい仕事」のコツ・ヒントを見つけるのです。仕事の実践の中にいい仕事の評価基準(モノサシ)があるのです。

➇会社の人事評価制度はどれ位いい仕事の成果を上げる組織づくりと人材育成に結びついているか?

多くの会社で「評価⇒処遇」のための人事評価が行われています。確かに昇進・昇格、昇給・賞与に反映するために評価することも人事評価の重要な機能の一つです。
しかし、もう一つの大きな役割があります。それが「人材育成と組織風土づくり(組織力向上)に役立つ評価」です。

そのために現行の「人事評価制度」は機能していますか、十分に役立っていますか?




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2024年09月11日

「評価と育成一体化の仕組みづくり」を考えるその4

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今回のテーマは、引き続き「評価と育成一体化の仕組みづくり」を考える、その4です。

さて、今回は真に自社(自組織)の人材マネジメントに役立つ「人事評価制度」の3つのキーポイントについて述べていきます(丸番号は、「評価と育成一体化の仕組みづくり」を考える〜人事評価を活かすキーポイント、での連番です)。

E人事評価制度は、自社の経営理念、ミッション・ビジョン・バリュー、人材育成方針等とつながっているか?

人事評価制度は、自社において「いい仕事」の評価基準をつくるものだと言えます。
最近はIT化(DX化)の流れで、人事評価を変化の時代での様々な考え方、理論・理屈で新しい人事評価制度をコンサルタント会社が提示し、セミナーやネットでもPRしています。

しかし、土台になるのはそのコンサルタント会社の理論・理屈ではなく、自社が求める人材像であり、目指す組織風土づくりです。

その土台の元である自社の経営理念(社是・社訓)、ミッション・ビジョン・バリュー、行動指針を明確にすることです。
皆さんの会社の経営理念は事業活動、日々の仕事で行かされていますか?

単なる言葉・文章ではなく、実践的な内容となるように見直す事(再構築)が必要な場合もあります。

インタフェースがサポートする「人事評価づくり」では、まず自社の経営理念(社是・社訓)、ミッション・ビジョン・バリューを確認し、必要な場合は、経営理念の内容・表現の見直し、行動指針づくりから始めることもあります。


F自社のいい仕事のモノサシ(業務・業績の評価と能力育成基準・要素)は自社内で考えてつくろう
(人事評価コンサルタント会社の素晴らしい理論・理屈の話に惑わされるな!)。

前項Eで述べたように、自社のいい仕事の土台となる基準(モノサシ)は経営理念、ミッション・ビジョン・バリューであり、具体的な内容は、実際の現場でいい仕事をして成果を上げている社員の業務遂行行動であり、管理者のマネジメント行動です。

私どもの人事評価制度づくりは、各クライアント企業の経営者・幹部、管理者、いい仕事をしている社員が参画したワークショップ(又はプロジェクト)で作成していきます。

多少の時間とコスト(社員人件費)はかかりますが、外部コンサルタントの多額な人件費負担の費用ではなく、社員(管理職、リーダー職)と共につくる、現実・現場の「いい仕事」のコツ・ヒント、その実践の中に、いい仕事の評価基準(モノサシ)があるのです。

ワークショップ(プロジェクト)は、参加するメンバーの育成(マネジメント力の向上)や経営参画でモチベーションアップにもつながります。
また、実際に運用して問題、課題が生じた場合には、直ぐに修正や変更が社内で進めることができやすくなります。


➇いい仕事の評価と人材育成の一体化が最大のキーポイント、あなたの会社の人事評価制度はどれ位いい仕事の成果を上げることと人材育成に結びついているか?

多くの会社で「評価⇒処遇」のための人事評価が行われています。
確かに昇進・昇格、昇給・賞与に反映するために評価することも人事評価の機能の一つです。
もう一つの大きな役割が「人材育成と組織力向上・組織風土づくり」です。

人事評価を「人材育成」に活かすためには、妥当な評価ができると共にフィードバックが出来ること、
社員個々人の課題が何なのかが分かること、等の人材育成視点での評価内容や評価シート、仕組みが必要となります。

そのためには、この制度のユーザーである社員自身(管理職・リーダー職等)が参画することが大切なのです。

人事評価制度では「評価すること」は、手段の一つです。
「評価」することを通して、社員ひとり一人の成長、組織力の向上のために、今の「人事評価制度」は機能していますか、役立っていますか?

今回で「評価と育成一体化の仕組みづくり」を考えるは、終わります。
ご感想やご質問ございましたら、またご相談は igaj@interface-h.c.jp 宛お寄せ下さい。



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2024年08月28日

「評価と育成一体化の仕組みづくり」を考えるその3

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「評価と育成一体化の仕組みづくり」を考えるその3
〜人事評価を活かすキーポイントB、C、D



さて、私の実施する「人事評価研修」で話すキーポイント5つのなかから、B、C、Dについて述べていきます

➂人事評価の一番は「自己(本人)評価」,次に「他者(上司)評価」,必要に応じて「多面評価(360度評価)」

人事評価研修と言うとほとんどの場合、評価者(管理者、つまり上司)の研修となります。
しかし、私の実施する人事評価研修では、評価者だけではなく、いわゆる被評価者つまり評価される部下も参加して行うことが多いのです。

この研修は、単なる人事評価制度(人事評価の目的や目標設定や自己評価の仕方等)の説明ではなく、人事評価と言う仕組みを使っていかに自らの仕事の目標達成や改善、そして自分自身の能力向上に活用するかという内容です。

前回お伝えした通り人事評価は『いい仕事をするために、社員(職員)ひとり一人の一定期間の仕事の状況を振り返り、次の仕事へ活かしていくため』にすることです。

この意味からすると、一番の評価者は、社員(職員)一人ひとりの本人(自分自身)なのです。
しかし、自分自身の評価は、主観的にならざるを得ない面があります。

「自己(本人)評価」が適切にできるようになるためには「他者(上司)評価」も必要であり、人材マネジメントの視点では、「他者(上司)評価」が部下本人の納得性も高く、客観性も高い評価にしていくこととなります。

そして3つ目は、上からだけではなく被評価者の上(上司)、横(同僚)、下(部下)の3方向又は上と下の2方向からの多面(360度)評価です。


➃「人事評価シート」は人材マネジメントの1ツールであり、シートの評価項目を睨んで評価してはいけない。

多くの人事評価では、評価項目(評価要素とも言い、多くの場合、項目や要素の内容を具体化するための着眼点も記されています)の内容の理解や評価シートの活用法(目標設定の仕方や評価点のつけ方)、評価する際の留意点等を人事評価研修で学びます。
それ自体は大切なことです。

しかし、評価項目内容や評価シートの記入の仕方、評価の仕方を理解して、評価表を睨みながら公平で平等な評価をしようしても、部下本人の納得性が高く、妥当な評価をすることは簡単ではありません。

一番大切なのは、評価シートを睨んで考えることではなく、部下に関心を持って日頃からよく仕事ぶりを観察すること、職場で報告や相談を受ける等のコミュニケーション量を増やし、質を高めることです。

その様に部下についての情報をよく把握していかないと、いくら評価項目を理解し、評価の仕方を学んでも意味がないのです。

➄評価者会議を実施しよう(別名「評価擦り合わせ会議」、「評価育成会議」、「成長支援会議」)。

人事評価制度では、多くの場合「自己評価(自己申告)⇒上司評価(一次評価)⇒上位者評価(二次評価)⇒決定(調整評価)」と言う縦ラインで行われています。

しかし、このような評価の仕方だけだと組織内での評価者のバラつきや偏りを調整して適切妥当な評価をすることは容易ではありません。

そのための具体策として有効なのが、組織(部門)内での一次評価者が横並びで集まって行う「評価者会議」です。
参加した一次評価者が、自分の評価結果とその理由や根拠を各々が発表して、参加メンバーから質問やコメントを貰って評価の妥当性を検討する場です。

評価の結果を調整する場ではなく、評価のプロセスをお互いが公表し、その妥当性や客観性を検討し合い、評価の仕方や評価項目の見方等評価基準について共通認識をつくる場です。

さらには、その評価をした部下をどのようにして育成支援をするか迄を相談し合うことです。


次回は、真に自社(自組織)の人材マネジメントの役立つ「人事評価制度」の3つのキーポイントについて述べていきます。



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2024年08月20日

「評価と育成一体化の仕組みづくり」を考えるその2

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「評価と育成一体化の仕組みづくり」を考えるその2
〜人事評価を活かすキーポイント➀、A



さて、私の実施する「人事評価研修」で話すキーポイント5つのなかから、そもそも「人事評価」とは、何のためにするのか?を考えていきます。

➀人事評価は何のためにするのか(人事評価の目的は何か)?

「人事評価は何のためにするのか?」と問われたら、皆さんは何と答えますか?
もちろん答えは一つではありませんし、絶対的な正解もありません。

私の研修では、“一言で言うと『いい仕事をするために、社員(職員)ひとり一人の一定期間の仕事の状況を振り返り、次の仕事へ活かしていくため』にすること”と伝えています。

この目的を実現するためには次の3点が重要なポイントとなります。

@)いい仕事をするために適切な評価を行う
 (自己評価、他者評価)

いい仕事をするための評価項目を基に、職務での社員一人一人が成果に貢献した状況や発揮された能力を個別に評価すること。

A)いい仕事をするための個々人の社員育成(自己育成、育成
 支援)を効果的に行う

いい仕事をするために社員各人の能力向上を促進させることをねらいとします。
面談を通して共有した目標と課題となっている具体的な評価項目を、その期の能力向上の指針として期中に積極的な育成支援を行うことが上司(管理者)に求められます。

B)仕事の評価と部下育成との一体化を図る
上記@)の「評価」とA)「育成」の一体化を図り、ともすれば別々に実施されがちだった「仕事の目標管理」「社員育成」とをPDCAサイクルを効果的に回すことで、個人の能力開発と、業務の目的達成を同時に実現することを目指します。

人事評価の結果は、処遇(昇給や賞与、昇格等)に活用されますが、ここでは「評価」と「育成」に焦点を当てて考えています。

さて、前回の人事評価の5つのキーポイントとして挙げた2つ目は
➁狭義の人事評価は、一人ひとりの仕事「PDCAサイクル」の「C&A」(評価と改善・向上)

「人事評価=処遇のため」の考え方では人事評価の本質を見誤ることとなります。

上記の@)、A)、B)のポイントを押さえた評価が行われることでいい仕事をするためが真の目的なのです。

そのためにPDCAサイクルを回して、特にCheck(評価)とAction(改善・向上)を仕事成果の面と仕事をする社員各人の行動や能力の両面で行うことです。

PDCA.png
【↑こちらをクリックしてください。さらにクリックすると拡大画像が見られます】


次回は、前回挙げた人事評価のキーポイントのB、C、Dについて具体的に述べていきます



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2024年08月08日

「評価と育成一体化の仕組みづくり」を考える

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「評価と育成一体化の仕組みづくり」を考える
〜人事評価を活かすキーポイント


私の研修でこの数年増えているテーマの一つは「人事評価研修」です。
企業はもとより、特に自治体での人事評価研修も増えています。

「人事評価研修」はほとんどの場合、評価者である管理職(上司)対象の研修が多いのですが、最近は一般職(部下)を対象とする研修を実施することも増えてきました。

管理者(上司)と一般職(部下)と一緒に参加するケースもあります。

私の実施する「人事評価研修」で話すキーポイントをいくつか挙げます。

➀人事評価は何のためにするのか(人事評価の目的は何か)?
➁狭義の人事評価は、一人ひとりの仕事「PDCAサイクル」
 の「C&A」
➂人事評価の一番は「自己(本人)評価」,次に「他者
 (上司)評価」,必要に応じて「複数名評価(360度評価)」
➃「人事評価シート」は人材マネジメントの1ツールであり、
 シートの評価項目を睨んで評価してはいけない。
➄評価者会議を実施しよう(別名「評価擦り合わせ会議」、
 「評価育成会議」、「成長支援会議」)。


さらに「人事評価研修」だけではなく、真に人材マネジメントに役立つ「人事評価制度」のキーポイントとしては、以下の3つ

E人事評価制度は、自社の経営理念、ミッション・ビジョン・
 バリューとつながっているか?
F自社のいい仕事のモノサシ(業務・業績の評価と能力育成
 基準・要素)は自社内で考えてつくろう
(人事評価コンサルタント会社の素晴らしい理論・理屈の話に
 惑わされるな!)。
➇いい仕事の評価と人材育成の一体化が最大のキーポイント、
 あなたの会社の人事評価制度はどれ位いい仕事の成果を上げ
 ることと人材育成に結びついているか?


次回からは、「評価と育成一体化の仕組みづくり」〜人材育成と組織力向上に役立つ人事評価とは、をメインテーマに、前述の➀〜➇のキーポイントについて各々具体的に考えていきます。





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