2010年08月28日

どんな企業にも有効なマネジメントの原理原則とは?

私ども(潟Cンタフェース)の研修事業の8割強は、クライアント企業の個別ニースに対応して作成する研修プログラムの実施、2割弱は自社公開セミナー(中核リーダー育成セミナー、AL実践コースなど)や教育機関の主催講座(中小企業大学校など)の委託。

8割は、個別ニーズに対応といいながら、実際には内容はお任せというクライアントも2割程度がある。
中でも、官公庁関係では、テーマだけ(例えば、「コーチング」「報連相」「管理者研修」)の依頼で内容はお任せと言う場合も多い。
信頼されているからかも知れなし、基本的な研修でよいと言う判断であるとも思われる。


このクライアント企業・組織にマッチした研修プログラムの企画実施というのは、なかなか簡単なことではない。


実施する研修プログラムの中で一番多いのが「管理(監督)者研修」。

「管理(監督)者研修」と言っても、自動車販売会社の「監督者研修(職種は営業、サービス、管理)」、スーパーの「店長研修」、電力会社の「技術部門の管理者研修」、卸会社の「新任管理者研修」、金融業の「支店長の人事考課研修」、官公庁の「初級監督者研修」等、業種や職種は様々である。

私自身20代は、企業研修の営業担当として、東京・大阪・北海道で、また企業規模も大中小様のクライアント企業に企画提案を担当。

30代では、企業研修や人事コンサルの企画営業、部分的に研修トレーナーやコンサルタント業務も担当。

40代で、独立し(潟Cンタフェースを設立)、研修トレーナーを中心に人事コンサルティングやキャリアコンサルティング・コーチングなどを行う。

これまでの30年の経験で感じたには、
企業組織によって、マネジメントのあり方は異なるし、また風土も大きく異なる。
また、受講者もほぼプロパー社員の会社もあれば、新卒入社・中途入社混在の会社もある。

そのような多様な組織でも、現時点で管理監督者研修を行う中で有効なマネジメントの原理原則と感じるのは、以下の3点。

1)PDCAサイクル(これはマネジメントのサイクルでもあり、学習のサイクルでもある)
2)3つの視点「真・報連相」より)
3)問題解決のステップ(古くは科学的接近、最近では「解決志向」を重視、これからは「システム思考」か?)

上記の3項目では「コミュニケーション力」についてはふれていないので、この分野で重要な3大スキルでは、
1)コーチングスキル〔対話力〕
2)リーダーシップ〔影響力、状況対応力〕
3)報連相スキル〔組織での情報共有化=「真・報連相」〕

研修場面での学び方(以前なら教え方であったかもしれない)としては、
『3つの学び方』
1)自分(の経験)から学ぶ
2)メンバーから学ぶ
3)研修講師(&テキストなど)から学ぶ


個々の企業や業種また風土によっては、多少異なるがおおよそ上記の組合せで管理監督者研修を企画実施している。
それで、多くの受講者に学んでいただいて、役立っていると評価をいただいている。


順次、上記の各項目について、このブログでアップしていきたい。
今後の社員研修、特に管理監督者研修の企画実施の参考になれば幸いである。


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2010年05月11日

最近の研修(訓練)担当して感じたこと、学んだこと

 今年に入り弊社の年度末2月からこの4月までは、おかげさまで非常に忙しくお仕事をさせていただいた。
  
 その内の半分強は、厚労省の助成金の有期実習型訓練や委託訓練の関係であった。これらの施策は、雇用対策でもあるが、研修業界の景気対策ともいえないことはない。
  
 これらの研修(訓練)の担当を通して感じたことをいくつか述べてみます。


1)長期的・継続的研修(訓練)であること

 有期実習型訓練では3ヶ月から6ヶ月、委託訓練(求職者対象)も同様の期間。私の経験では、特に有期実習型訓練では最長の担当日数が延べ23日、最短でも5日間(受講者は最短でも12日間)。

 委託訓練はカリキュラムの一部を委託を受けた機関からの依頼なので、それほど長くは無いが、それでも2、3日から7日間程度。

 通常企業から依頼される研修(1日又は2日間、長くて3日間)と比べると期間や時間が長い。

 当然、受講者(訓練生)もたくさんのことを学び、かつ実践し始めることが多い。講師としても受講者との関係が深まる。

2)より実践的であること

 有期実習型訓練は、基本的に職種ごとのカリキュラムを企画・実施する。例えば、「電話営業プロフェッショナルコース」、「チェッカー実践科(スーパー)」、「苗木生産・緑化樹木生産実践科コース」(以上は全て実際に担当したカリキュラム)。
 
 当然実際の業務に役立つ(業務の専門知識や実技は社内講師で担当する場合も多い)。

 委託訓練も多くの場合受講生である求職者の方々が受講期間中に何らかの職業に関する各種資格を取るための学習コースがほとんど。

3)受講生同士のチーム力や連帯感が高まる

 有期実習型訓練の場合には、同じ社内のメンバーの場合がほとんど(キャリアアップ型の場合)。委託訓練(求職者)の場合には、年齢経験性別様々な人たち。構成されるチーム(クラス)は異なるが、期間が長いことや状況は共通することもあいまって、相互のコミュニケーションが行われ、多くの場合に非常に親しくなることが多い。

 中学・高校や大学などのクラスや専攻、学科と違うのは、「職業」「仕事」を意識し、そのための研修・訓練であること。
 
 特に委託訓練の場合には、懇親会やメンバーがミュージシャンを目指しているとそのライブに参加したりなど、相互の放課後の交流も深めている。


 以上のように、これまでの企業研修の極めて短期間のOffJT(集合研修)とは違う研修環境で講師・トレーナーを体験させていただいて私自身非常に得るものが多いと感じている。

 今後の企業研修でも、今回の体験を活かして、新たなカリキュラムを提案して行きたいと考えている。


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2009年12月13日

「人材を育て、会社を伸ばす教育研修」セミナー

 11月13日(金)午後「人材を育て、会社を伸ばす教育研修」セミナーを開催致しました。参加された
業種は、スーパー、不動産、食品加工、自動車販売、情報システム、サービス業の人事研修担当の
管理者、ご担当者の方に参加いただきました。

内容要約(項目のみ):

1.社員の教育研修の営業と研修の現場から

〜15年の企業研修の営業と10年の研修トレーナー経験から見えてきたこと
研修営業のアポイント取りの際、また初回訪問でよく聞いた言葉
*「ウチは、研修はほとんどしていないので」〜社員教育と企業研修
*「ウチは、教育は社内でしていますから(全てOJTでやっている)」
*「どんな教育をしたらよいのか、わからないのですよ」
*「以前研修をやったのですが、結局成果があがらなかったのですよ」

社員教育の主な目的
@仕事(業務)の知識とスキルの習得「仕事で一人前の社員の育成」
A問題意識(気づき)とモチベーション(やる気)の向上
B環境変化に対応できる職場風土(組織文化)づくり

2.企業の教育研修の目的と方法を考える

(1)これまでの教育研修の考え方〜OJT・OffJT・SD(自己開発)

◎一般的な社員教育の体系<図式化する> ※別紙資料あり
OJT・OffJT〔業務研修・階層別研修・課題別研修〕・SD(自己開発)
◎現在の職場は、日常のコミュニケーション(直接対話、飲みニュケーションも含め)が以前より希薄に
なってきている、と感じています。その中でOJTは、かなり組織的・意図的にやっていかないと実際の
成果が出てこないと思われます。そのためにも会社で各職種・職場での「一人前」基準を明確化すること
が有効と考えます。(下記)

(2)仕事の研修(業務スキル・知識)は「社内のノウハウ+最新の情報」で仕事力を高める
◎OJT「一人前基準」づくりを行う。具体的には職種・階層ごとに作成する。内容は、求められる態度
姿勢・役割行動、業務の知識・スキルなど。業務の知識・スキルはマニュアルや職務分掌(職務基準書)
があればそれに基づいて作製。態度姿勢・役割行動については、ポジティブ・チェックリスト(できている
ところ探し・前進の確認)を作成する。

◎社内研修(部門・職場単位で)の実施
上記のOJTを補完するため、また職場でのコミュニケーションを深め、問題認識や目標意識の共有化と
課題解決のための場として部門管理者を中心に、必要な場合、人事研修部門の社内スタッフや社外
スタッフを活用したサポートを通して実施。

◎社内で出来ることは社内でやる。
幹部・管理者の自己開発やメンター・コーチとしての姿勢づくり。効果的な外部ノウハウやツール・
教材の活用。

(3)個人力からチーム力〜職場の力を高める
◎個人の気づき(問題意識)や学び(研修での学習)を職場の力(共通認識や取り組み姿勢・考え方
の共有化)へ

◎具体的な手法としては、「アクションラーニング」や「ソリューションフォーカス(解決志向)」、
「真・報連相」などの組織的取組み。

(4)マネジメント教育(管理者研修)は関係力を高める
◎マネジメントとは
〜目標達成(業績向上)のためにあらゆるものを活用して何とかすること上は経営者から新入社員まで全て
の構成メンバーにとって必要な機能である。

◎仕事の管理(業績管理、目標管理)から行動と思考、関係のマネジメントへマネジメントが活用するあら
ゆるもの(資源:リソース)の中で最大限に活用すべきリソ−スは「人(の能力)」。そのキーになるコンセ
プトは成功の循環(別図ご参照)。

◎PDCAは、管理者だけではなく全社員が回すマネジメントのツール

3.これから役立つ効果的な研修企画と具体手法

(1)ウチの仕事の「一人前」を明確にする
◎自社の「一人前教育」の内容と仕組みをつくる

◎中核は「理念」への共感とその実現のための知識・スキル

(2)OJT(仕事での訓練)からWPL(職場での学習)
◎上から下へ(タテ)のOJTにプラスして、チーム(ヨコ同士)での学習

(3)社内研修では、職場内の「報連相」と「会議」を変える
◎「報連相」は職場での情報の共有化

◎「会議」は複数名での問題解決

(4)社外研修は、振り返りとチーム力づくり
◎現状の職場内の会議では、率直でかつ深い「振り返り」がなかなかできないのが現状

◎異業種の公開セミナーや社内の階層別でも他部署(異職種)

(5)PDCAは改善と学習のサイクル
◎上記3項目は、最近の研修での経験の実例や考えていること

◎マネジメント自体が、職場や社員のレベルアップを図る活動であること

※具体的なノウハウ「効果的な研修実施のためのノウハウ30連発」(別紙資料)


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2009年10月25日

内定者フォローから始まる、新人を一人前にするまでの道(3)

 今月(10月)に1社1回、11月から12月に1社で6回、新人フォロー研修を担当する。この4月入社で職場に配属されて約半年程度で、入社後から現時点までをふり返り、また必要な仕事の基本を見直すなどの目的である。
 毎年定期的に新卒採用をされている会社であれば、来春入社する新人を育成する前に、先ず今年度の新入社員をある程度一人前にしておくことが必要なのは言うまでもない。

 各部門・職場に必ず毎年新人が配属されるかどうかは各企業によって違うだろうが、昨年の新人(つまり1年先輩)がどの位仕事ができているか、頑張っているかは、新人にとっては関心あることだし、また一番身近なモデルともなる。

 その年の新人をきちんとフォローして1年内でもちろん辞めることなく、戦力化し早く一人前になってもらうためにも、この半年後か、年明け後、次の新人が入ってくる前に1年目のフォローアップ研修を行うことは効果的だ。
 では、どのようなフォロー研修が効果的かというと、一つには新人同志(同期)が、お互い入社後これまでどのように頑張ってきていて、たいへんなこともあり、また嬉しかったこともあり、とそれぞれの経験を交流し、共有化すること。これだけでも安心感と相互の刺激で前向きになる。(落ち込んでいるのもいれば、元気なものも必ずいる)

 二つ目には、自己理解と仕事ぶりのふり返りである。やはり就職活動から内定者時代、そして入社時と、配属されて実際に仕事をやってみるといろんな面でギャップがある。それを内定した時にみていた会社(仕事)と実際が違うなあ、会社がおかしいと思わせないことである。もし、そう思っていたなら、自分自身がギャップを生じさせているという見方をするようにすることである。
 つまり入社後の会社が現実であり、内定者の時には、それを知らずに勝手に解釈していたということである。自分自身のものの見方をふり返る。自分自身についての理解をもっと深める。
 感じたギャップが条件(つまり会社の上司や職場環境)のせいではなく、自分自身のものの見方(認識)と判断の仕方、そして行動の3点がうまく働いていないからだということを分からせることである。

 そして、最後の三つ目が、そのギャップを埋めるために自分を変えるための目標(自己開発目標や行動目標)を明確にすることである。
 11月から6回連続で行う新人フォロー研修では、午後の後半は「仕事や職場の悩み解消」セッションを行っている。ここでは職場配属後に感じた困ったこと悩み、問題を書き出し、解決したこと、まだ解決していないことの2つに分けておいてもらう。
 そのまだ解決していないことを各グループで1,2上げて、みんなでその解消法を考える。基本はその問題について自己の「認識(見方)」と「判断」と「行動」をふり返り、役立つようにその3つの面で「変えていく」ことを行う。そこで、様々な気づきが生じる。
 
 内定者フォローを行う時期、既に行っている会社は別として、忘れずに今春に入社した新人フォローも実施しよう。
 
 昨年、私どものお取引先で、その年に総務部に配属された新人(女性)に、その新人フォローの社内研修を担当してもらった会社があった。それなりに、効果はあったようなのだが、その総務の新人は今年は(1年後輩に)、去年同様では不十分だと問題意識を持った。それで、新人フォロー研修用のトレーナーのための半日研修(というか個人授業、但し新人役で学生をメンバーで参加してもらった)を9月に行った。
 
 10月に入った先日、その彼女からフォロー研修はうまくいって新人から「また行ってほしい」という声が出たという嬉しい報告があった。社内でも熱心な担当者と会社のバックアップや準備があれば効果的な新人フォローアップはできるはずだ。


※新人OJTの育成力を高める診断サーベイができました。〔DLL〕 
 

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ラベル:内定者

2009年09月25日

内定者フォローから始まる、新人を一人前にするまでの道(2)

 9月もまもなく終わりですが、今月担当した研修の一つに、毎年この時期に実施しているN社の「エルダー総括研修」があった。
 この会社は、毎年4月に新人1人に対してエルダー(新人の指導相談役)として、1年先輩から入社数年の先輩社員が任命される。新人が職場に配属される月以降8月までが担当期間だ。その終了後に、新人の指導相談役としての行動や成果をふり返り、エルダー自身が成長する機会でもある。
 
 会社の規模に関わらず、入社する新人にとっては、自分が配属される職場、上司先輩、そしてももちろん担当する仕事(業務)が一番の関心事。
 エルダー制度のような明確な役割を任命するのは、ある程度の規模以上の会社が多いようだが、小さな会社でも新人が配属された職場には、世話役の先輩を個別に指名した方が、新人としてはコミュニケーションが取りやすい。
 またフォーマルな役割ではなくても、新人が配属された職場の管理者としては、年代差がある上司の管理者自身ではなく、比較的年の近い先輩にそのような役割を時々してもらうようにする。具体的には、「新人の彼(彼女)は、最近の様子をちょっと聞いておいてくれないか」、「部署の新人と飲む機会があれば、悩みや相談も聞いておいて、何か必要なら私にも報告してくれないか」と、声かけをしていくことも一つの手だと思う。

 そのためにも、冒頭のエルダー研修とまではいかなくても、職場の新人の指導や相談に身近に当たる先輩、OJT担当者への研修や指導のポイントの教材や図書などを与えて勉強してもらうことも効果的と思われる。
 人は「教えることで学ぶ」とよく言われる。新人のためだけではなく、その先輩やOJT担当者自身の成長、人材育成にもつながるわけだ。


※弊社提供の内定者フォローは、こちらから
※新人OJT診断サーベイが新しくできました〔DLL〕。
 詳細は弊社宛お問合せ下さい。info@interfae-h.co.jp

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2009年08月18日

内定者フォローから始まる、新人を一人前にするまでの道(1)

 タイトルは「内定者フォローから始まる、新人を一人前にするまでの道」としていますが、もう少し遡ると、「採用から始まる〜」とした方が、より本質的な課題提起になるのかもしれません。
 
 8月お盆休みも終わり、来年の新人を採用した企業の経営者や人事担当者は、その内定を出した入社者予定者へのフォローに取組む時期となってきています(同時に定期的に新卒採用をしている企業は、2011年採用の計画も始める時期にもなっています)。

 採用自体の課題はともかくとして、採用選考から内定、そして入社までの時期は、学生(内定者)から見ると、自分の選択が間違えではなかった(逆に言えば正解であった)ことの証拠集めをしたい時期ともいえます。つまり、「これでよかったのだ」と安心したいのです。

 自分の選んだ会社、また決定を後押ししてくれた採用担当者、責任者(課長、部長)、そして社長(会社)は、本当に採用を歓迎してくれている、ということを実感したい。また、来春の入社を目指して、過不足のない(あまり負担過ぎない、しかしあまりにも何もないでもない)フォローを期待している。

 もちろん学生(内定者)の中には、入社してから頑張るので、それまでは放っておいてほしいという人もいないでもない。それは、士気が高い、低いという問題ではなく、そういう考え方(タイプ)なのです。

 そこで、会社として内定者のフォローについては、内定後の半年に会社あこんなことを期待している、ということを明確に伝えることが大事。そして、だからこんなフォロー(フォロー研修や懇親会、教材の提供・感想提出、課題図書とか、自社へのアルバイト経験など)を用意しているよと、目的と共に内定フォローを行うことが大切です。

 内定者のフォロー教材が立派だから、毎年やっているからだけではなく、何のために、何を期待しているのかを伝えることが必要なのではと思うのです。
 意味・目的があって、だから会社としてこんなフォロー(教材や機会をつくる)というように「目的+手段」ということを理解・実感してもらうことが、既にこの段階から必要なことなのですから。

 ということで、少なくとも不安一杯ではなく、会社は期待してくれてる、歓迎してくれている(と言う程度の関心を寄せて)、前向きな気持ちで来春の入社を迎える、そんな内定フォローをまず始めていきましょう。

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2009年06月02日

次世代リーダーの育成〜先月の企業の人材育成についての対話、相談から

 先月(2009年5月)訪問してお話を聞いたり、相談に来られた企業の人材育成担当者3名(食品会社の総務部長、医薬品会社の人材開発室長、そして採用情報会社の人事戦略マネージャー)の共通テーマが、「次世代リーダーの育成」であった。

 3つの会社は業界や企業規模は異なり、また創業経営者(一代目)の会社が2つ、残りの一つは、創業から数世代を経て合併もして大きくなっている会社。どちらにしても企業が創業して成長させた経営者、また大きく発展させた経営者の世代の後には、その次の世代へ承継が大きな課題となる。
 中小企業もそれなりの規模の企業も、そしてもちろんグローバル企業も同じく「次世代リーダー育成」は重要テーマになってきている。

 中小企業の場合には、「次世代リーダー育成」というより「事業承継のための経営者育成」又は「次世代経営者への交代準備」というコトバの方がぴんと来るかもしれない。

 次世代リーダー(経営者)育成のための研修プログラムというのもある。また、研修ではなく、事業の修羅場を経ないと経営者にはなれないということで、実際に小さくとも事業(或いは拠点)の責任者ポストにつかせたりして、新規事業や市場開拓に取組ませる。中には、他人の飯を食わせるという手もある。

 その意味では、いかに経営課題の解決といっても、ケーススタディや経営戦略や財務・人材組織マネジメントのお勉強的な研修では、あまり役立たないだろう。知識はあるに越したことはないが、先に頭でっかちになっても実践では効果を発揮しない。

 広い意味での「アクションラーニング」的なアプローチが有効な手段の一つといえる。現実の経営課題や事業課題の行動計画を作り、実践し、結果をふり返り、結果だけではなくプロセスはもとよりリーダーとしての自分自身を(姿勢・意欲、思考判断力、知識・情報面、人的ネットワーくなど)深く内省・省察して、次なる試行(行動計画)に活かす。
 そのプロセスをまわしていきながら向上(レベルアップ)を図る。スパイラルアップ〜蚊取り線香を上から吊るように、ぐるぐる回りながら上に伸びていく〜を図るのである。

 そのためには、現実課題と人(又はチーム)から学ぶことが重要なポイントだ。ここでいう人とはコンサルタントや研修講師のことではなく、社内の上司、同僚、部下であり、社外(異業種)の経営者、幹部である。

 その関係する人と、深い「対話」を通して、また協働して「実践行動」に取組み、一緒にふり返るという「チーム学習」により推進される。ここで必要なのは、そのような対話や協働的実践、ふり返りの促進される場をつくることのできるコーチやファシリテーター的存在である。次世代リーダー(経営者)となる人自身が自ら学べる環境づくりを出来る人であって、指導・教示する人や解決策やアドバイスを与えるコンサルタントではない。

 「次世代リーダー(経営者)育成」については、また継続して考え、実践していきたい。
 ブログ読者の方々の感想やコメントも是非お寄せ下さい。


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2009年01月26日

平成21年人材育成・組織開発のあり方を考える(ご提案)

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平成21年も1ヶ月がまもなく終わろうとしています。

皆様の会社で、今年の「人材育成・組織開発」の目標や計画は既に立てられたでしょうか?
新年度開始が4月の会社も多いでしょうが、新年度の計画では、何を変えようとしていますか?

私は、『チーム(脳)力の活用』をキーワードに、人材育成と組織開発の変革を進めることを提案したい。

ILM07018.JPG昨年クライアントH社で実施の「問題解決研修」、電気工事会社D社の「女性社員研修」、今年1月の食品メーカーN社の「一般職レベルアップ研修」の3つの研修で発見したことは、ごく普通の社員がダイヤモンドの原石のような知恵やアイデアを持っているということです。

そして、その知恵やアイデアは、一人ではなく少なくとも4,5人以上のチームでの対話(傾聴・質問・合意)を通して、現実的な課題解決や目標達成の行動計画までに創造されるのです。


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2008年11月03日

職場で問題解決しよう!〜問題解決が進む会議とは(4)『見える会議』

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前号では、『解決会議』について、その特徴、メリット、進め方を述べました。
(前号の内容は⇒こちら) 

今回は、3つの会議手法の最後『見える会議』についてその特徴を述べていきます。

『見える会議』は、通常口頭でのやりとり(「話す」と「聞く」)だけで進む会議が多いのですが、そのやり取りの内容を全員が共有できるような形にして進める会議です。

具体的には、カードや白紙(A4又はA3用紙)、そして模造紙やボードなどを活用します。つまり文字(文章)や図(図解)などを活用することです。

見える会議のメリットを以下に上げます。
@参加者各人で問題について個別に考えた上で、全員で共有化する。
A問題の事象を書き出して、その関連性を明確にして根本的な原因を発見できる。
B目指す目的・目標の達成を妨げる支障・障害を明らかにして除去することができる。
C目標を実現するための最適な戦略・戦術を構築していくことができる。

進め方には多様な展開方法ごありますが、一例を下記に上げます。

■見える会議例:「問題解決」について全員で考え、納得する結論を出す手法

1.議題(課題・テーマ)の説明
 
2.個人で考える(書き出す)
@テーマや問題について疑問や確認点をA4の紙にたくさん書き出して、読み上げて発言(質問)する。
A問題について理解できたら、解決策のアイデアを出来る限りカード(ポストイット:1枚1件)に書き出す。(教示例「10個以上書き出してみてください」)
B出てきた意見・発言内容をA4の紙に整理して(要約、一番のポイントを書く)発表する。

3.グループでまとめる
C書き出した紙(カード)を発表して模造紙に書き出す(又は貼り出す)。
D同じものをグループにまとめる。⇒タイトルをつける。
Eさらに意見を出す(カードを追加する)。

4.合意できる結論(まとめ)をつくる
F上記2.でまとめたものを再検討するために、A4の紙に質問や留意点を書き出す。
G順に発表して、お互い答える。全ての質問や留意点に回答ができたら終了。

以上は一つの手順例ですが、その他、社内会議でこの書き出し法(見える会議)は、部分的にでも活用できます。

見える会議の手法を活用することで、一人一人が先ず自分で考え、自分の頭を活用して質問や意見を出し、多様な意見が出てきます。その上で因果関係や共通性をまとめるなどの関係を整理して、全員の共有化を図りながら会議を進めていくことができます。


以上、3回にわたって紹介してきました『質問会議』『解決会議』『見える会議』の3つの会議手法を体験的に理解・学習していくセミナーを11月より開催いたします。
セミナー案内はこちら

■関心をお持ちの方は下記メールは、又は弊社サイトから【3つの会議資料又は体験会案内希望】と記して、お問合せ下さい。
info@interface-h.co.jp

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ラベル:3つの会議

2008年10月14日

職場で問題解決しよう!〜問題解決が進む会議とは(3)『解決会議』

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前号では、『質問会議』について、その特徴、メリット、進め方を述べました。(前号の内容はこちらへ) 
今回は、3つの会議手法の2つめ『解決会議』についてその特徴を述べていきます。
(※前号では『解決推進会議』と記していましたが、『解決会議』に改めました。また、3つめの『見える化会議』は、『見える会議』とあらためます)

『解決会議』は、その名前からも分かるように、問題を解決する会議です。但し、これまでの問題解決と少し違うのは、問題についてほとんど議論したり、原因追究や要因分析をしたりは、しません。

することは、課題(何とかしたいこと、解決したいこと)を議題にあげて、目指す姿を明確にして、現状の確認(これまでの取組み現状の進み具合)し、後は解決の具体策をひたすら出し合います。

この『解決会議』は、大変明るく、前向きな会議になるのが特徴です。
その他、『解決会議』のメリットは、
1)自分一人では、思いつかないような解決策、実行策のアイデアやヒントがたくさん得られる。
2)自分自身での考えを別な視点や多様な視点から、よりよく見直すことができる。
3)自分で決めて、出来そうな気持ちになって行動する気になる(ヤル気が出る)。

などなど

『解決会議』での提起される議題(問題、課題)は、基本的にはある人がその主体者(当事者)として取組むもので、その他のメンバーがサポートしていくと言う方式です。

その意味で、可能ならば社内で実施する際に同じ職場の人だけではなく、他の部署の人もメンバーには入るとより効果的といえます。
もちろん、同じ職場の中でも持って行き方で十分に効果を発揮することもできます。

会議のステップは次の5つです。

(1)課題提起:提起者【主役】が2,3分で課題を説明する。
(2)質問タイム:メンバーが質問をして課題を明確にする。ポイントは次の3つ。
@問題について現状やこれまでの取り組み状況、前進している点などを質問する。
Aその問題が解決された姿や目指す方向性を明確にする質問。
B解決のために活用できる資源(協力者、これまでの経験、成功例、問題が起こらない時、ノウハウなど)を聞く質問。
(3)OKメッセージ:主役について肯定的なメッセージを伝える。本人の良い点(態度、印象、行動など)や激励・賞賛など。
(4)サポート&傍聴タイム:メンバーは、課題の解決に役立つ意見、アイデア、ヒント、具体策などを順次発表し、一回りしたら自由に思いつくことをどんどん発言する。その際、議論したり、他のメンバーの意見を否定したりはしない。
この間、主役は横を向いて、耳だけ参加(ただ黙ってメモを取りながら聴くだけ)。発言が出なくなったら次へ。
(5)主役の発表タイム:主役がサポート&傍聴タイムの感想と実際の行うこと(スモールステップ)を一つ以上決めて発表、歩例を言って会議終了。

以上の進め方は「ソリューションフォーカス」のミーティング手法「リフレクティングチーム」に基づくものです。

実際のこの『解決会議』と前号でお伝えした『質問会議』の進め方を体験的に理解・学習していくセミナーを11月より開催いたします。
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