
前号では、『現実の問題解決に取る組研修』で活用しているミーティング手法をもとにした『職場の中で問題解決が進む会議』手法を3つあげました。
1.『質問会議』
2.『解決推進会議』
(※前号では『解決支援会議』と記しましたが、支援⇒推進、に改めます)
さらに上記2つの手法を含め、その他もミックスした
3.『見える化会議』
(※前号では『質問+解決支援+カード(書き出し)活用会議』と記しましたが、この名前は長いので上記に変更しました)
今回は、この中の『質問会議』について述べていきます。
この『質問会議』はその名前のとおり、「質問」のみで進める会議です。
通常会議では『「意見」はないのか?』、『積極的に発言(意見)を出さないと会議に参加した意味がないぞ!』などと言われます。
確かにただ黙って聞いているだけでは、会議の議題についての情報収集や理解が進んでも、会議に積極的な貢献をしたとはいえません。
もちろん『質問会議』でも積極的な意見は出てきます。ただし、最初から意見を出すのではなくて、「質問」に対して答えるときに意見が言えるというものです。
この『質問会議』のメリットは、
1.問題提起者の本質的な問題(焦点を当てるべき問題、真の課題、中心的要因など)が明確になること。
2.参加者全員が問題点を共有化し、効果的で適切な解決の具体策が出ること。
3.提起者本人にとって、問題が明確になりまた参加者のサポートを得て実行する気になること。
などです。
『質問会議』で提起される問題(議題)には2つの種類があります。
一つは参加メンバーの一人(各々)が直面している現実課題(問題)を順番に提起して解決を検討する場合〔マルチ:複数各々の問題〕。
もう一つは、参加メンバーやその所属する組織において共通の問題(異なる組織のメンバーであっても、共通関心事の問題)を検討する場合〔シングル:共通する一つの問題〕。
どちらにしてもメンバーの一人を問題提起者としてスタートします。
(シングル問題の場合は、その問題について一番詳しいかつ解決の当事者になるメンバー;この場合は問題提起者を複数名にするケースがある)
会議のステップは次の7つです。
(1)進め方確認:『質問会議』のルール確認、規範設定
(2)問題提起:「問題(議題)提起者による説明(簡潔に)」(2、3分程度)
(3)質問タイム:「提起者の説明後、その問題を明確にするために質問する」(15〜20分)
(4)問題の合意と目標設定:「本質的な問題の定義と共有化(合意)をはかり、目標設定をする」(10分程度)
@メンバーがそれぞれ考える本質的な問題を紙に書く
Aメンバーが発表し、最後に提起者が発表。その後提起者が他のメンバーの発表も含めて再検討して、まとめて発表し、合意をとる。
B合意後、その問題が解決された姿の目標を設定する
(5)行動計画:「設定された目標を実現するための具体策、行動計画を考えるための質問をする(又は紙に書き出す)」(5〜10分)
(6)行動計画の決定:「質問で出された(又は紙に書き出した)具体策やアドバイスから提起者が行動計画をまとめ、チームで承認する」
(7)振り返り:「この『質問会議』で気づいたことや学んだこと、今後役に立ちそうなことを、提起者からメンバー全員発表する」
以上が『質問会議』の進め方の7ステップです。
この進め方は「アクションラーニング」のミーティングセッションに基づくものです。
実際に『質問会議』の進め方を理解していただくために私どもでは、
アクションラーニング(質問会議)実践会や体験会を定期的に行っています。
■関心をお持ちの方は下記メールは、又は弊社サイトから【質問会議資料又は体験会案内希望】と記して、お問合せ下さい。
info@interface-h.co.jp
■今月20日には、そのものズバリの書名『質問会議』(清宮普美代著、PHP)が発売されます。
■サイト、ブログでは下記をご参照下さい。
「アクションラーニング・プログラム」
「アクションラーニングを体験しませんか?」
「NPO日本アクションラーニング協会」
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