2010年02月09日

研修の現場から感じたこと〜職場のコミュニケーション

 今年は、1月4日の仕事始めの日が、まさに研修の仕事始めでした。
 例年は、早くても1月中旬から企業研修を実施ということになるのですが、この4日からは厚労省の委託訓練。つまり求職者支援の訓練コースです。

以下は、12月からこの2月上旬までに担当した研修。
■委託訓練「ビジネスキャリア科」6ヶ月コースで、12月下旬から1月12日まで延べ9日間、「仕事のマネジメント」と「プレゼンテーション」
■電力会社の「問題解決実践研修」3日間。若手中心に職場の現実問題の解決を様々なアプローチ
■1月の最終週には、食品メーカーの一般職研修「コミュニケーションのレベルアップ」1日
■国の機関の北海道部局での「報連相研修」1日
■上記とは別の国の機関での「OJT指導者研修」2日間
 
 1月に担当した各研修で、問題解決、報連相・コミュニケーション、OJTと研修のメインテーマは違っていても、一番感じたことが「職場での(特に)上司と部下のコミュニケーションの問題」。

 求職者の委託訓練でも、民間の企業内研修でも、公的機関(国)の研修でも、感じたのは「上司に(自分の考えを)言えない部下」と「部下に言えない(叱れない)上司」。そして上司と部下の関係の希薄さ、です。

 委託訓練での「殺してやろうかと思った上司の話」(半分以上ジョークでしょうが)。職場の現実問題で「入社2年目の部下が周囲に信頼されていない問題(個人の問題が半分だが、上司の関り合いの薄さも・・・)」。報連相研修で、事実情報以外のことを報告する意味を始めて理解する監督者。OJT研修で見えてきた、部下がどのように考えているかなかなか訊くことができない管理者の現状。同様、部下も上司がどう思っているか訊けないで、それぞれ自分一人で思い悩んでいる。

 そして、このようなコミュニケーションギャップの問題は、個人の問題というよりは、組織や職場全体でその傾向が以前よりも増してきていると感じられるのです。

 要因は、既に新聞紙上やビジネス誌、各書物で様々とり上げられています。その中でも私が感じる社会背景と職場要因は下記。

@家族や地域社会生活環境の変化のよるギャップ(少子化で兄弟が少ない、地域社会とのふれあいが少ない)
A社会の環境の急激な変化によりコミュニケーション自体のギャップ(テレビゲーム世代とその前世代/パソコン中心世代/携帯中心世代等)
B正解を求めるという学校教育の科目教育主義が本質的に変化してないこと。相変わらずの知識中心主義
C職場のコミュニケーション環境の変化(直接対話からメールのやりとりへ、等)
Dコンプライアンスなどの行きすぎやセクハラ、パワハラ等の言葉で言われる上司ー部下間でのかかわりの難しさの増加
E仕事の効率化や成果主義で仕事の個人主義が進み、協力関係・チームワークが弱くなってきていること


 皆さんの職場ではいかがでしょうか?
 
 この問題を職場で「協力」「チームワーク」が出来ていない現状を分析したのが昨年の新書ベストセラーの一冊『不機嫌な職場』(講談社現代新書)。
 このような職場でリーダーが取るべき「共感」のコミュニケーションの実践手法を問いたのが『「共感」で人を動かす話し方』です。
 ※この2つの本については、こちらへ

 また、私どもがこの数年力を入れている「アクションラーニング」 「真・報連相」もこの職場コミュニケーションの有力な解決アプローチと感じています。

 しかし、何といっても単発的な研修ではなく、継続的な取り組み、そして経営者、幹部、管理者がこの問題に経営課題として正面から取組むことがキーポイントだと思われます。

 メンタルヘルス対策という前に、職場がお互いを理解して、協力できる、チームになることに積極的に取組むことが大切と考えます。

関連ブログのページ(下記)。
『コーチングの次なるステップ、研修と実践をつなぐ「アクションラーニング」とは』
『人材開発の新しいアプローチと3つのキーワード、その1「チーム力」』


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2010年01月24日

従業員の教育研修計画を立てる際に役立つ「助成金」のご案内〜その1

私どもの会社のニュース(インタフェースTOPICS)でもご案内しておりますが、教育研修に役立つ助成金の有効的活用の情報提供です。

今回はご案内した中で「有期実習型訓練」について述べます。

「有期実習型訓練」は、現在雇用している非正規労働者(契約社員・パート社員)や新たに雇い入れる正社員としての経験の少ない方を対象にして、OJT(社内業務の実習)とOFFJT(企業のニーズに即した集合研修)による訓練カリキュラムの実施により、担当業務のレべルアップと人材の確保をはかります。

同時に助成金の支給により負担なく(外部講師料は無料、又期間中の人件費ほぼ負担なしで)人材育成を実施できます

契約社員・パート社員を重要な戦力として活用している業種・業界、企業に役立ちます。
業種としては例えば、スーパー、チェーンストア、コンビニエンス、携帯ショップ等の小売業、コールセンター、ITオペレーター、業務代行業などの販売・サービス業、食品業・食品加工業などの製造業などです。

教育機会やスキル不足やモチベーションが低く、パート契約社員の定着が問題、また業務品質のレベルアップを図りたいなどのニーズに非常に有効な手段となります。

私どもはこの2月から、実際にコールセンター業の会社で訓練カリキュラム(OffJT)の計画策定のサポートと訓練実施を担当します。

その会社では、これまで社内で経験のある正社員が一部座学とOJTとで指導していましたが、十分な時間が取れず効果も今ひとつのようでした。

今回この有期実習型訓練とその助成金の活用で、外部講師の費用負担がなく、OffJTの時間はもとより、通常の勤務をしているOJT実習時間にも人件費の助成が出て結局は負担0だけではなく、プラスアルファの奨励金となります。

またこの会社では、これまで少数ですが、契約社員から社員登用もありました。
今後は、この訓練カリキュラムを受けてスキルと意識の向上が図れた人材を正社員にすることができ、会社としては人材の能力アップができ、契約社員としてもスキルとモラールアップにつながります。

この有期実習型訓練の趣旨は、各業種、各企業の求める人材スキルにマッチした実践的訓練カリキュラムを会社ごとに実施して、実際に役立つプロの(専門的)スキルを対象者の方に身に付けてもらうことです。

その意味で、企業の教育訓練をよく理解して、この助成金制度に通暁している社労士と社外の教育訓練の専門会社の支援・指導を活用することもポイントになります。

弊社はパートナーの社労士事務所と提携して、助成金の説明・相談、申請代行及び教育訓練計画作成コンサルティングまでのサービスを行っております。

 ご関心の方はお問合せ・資料をご請求下さい。
 こちらまで⇒info@interface-h.co.jp

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2009年05月18日

なぜ?今、初めてあった人ばかりのチームが成果をだせるのか?

〔【INTERFACE 人と組織と地域をゆたかに】 平成21年4月21日 第19号〕から

 先週担当した中小企業大学校での講座で、受講者のMさんは素晴しかった。
≪中略≫(中略の内容は、こちらへ

 もう一つ、この講座の中で、初日午後にまだお互い名前と顔がやっと一致したかしないか程度の時期に、2つのグループワークを行った。制限時間30秒、1分程度のゲーム実習。このワークを通して、単なるグループ(集団)がチームになっていった。

 このワークのふり返りで、「ワーク時間が1分程度、作戦タイムの討議時間は5分、それなのに、すぐ決定して皆が同じ目標に向かってチームワークを発揮し成果を上げられた」。「しかも、まだ出会ったばかりのよく分からない者同士のメンバー」。

 職場の会議では長時間かけても何も決まらない、動かない、ことが多いと言う、この違いは何なのだろう? 

⇒回答は次号で。
(以下へ続く)
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posted by igajin at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 社員研修の現場から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月21日

研修の放課後〜課外講座〔飲みにケーション〕

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  先週担当した中小企業大学校での講座で、受講者のMさんの活躍は素晴らし
 かった。4日間の講座で28名の受講者。その内半数強は宿泊者、初日は大学校
 主催の懇親会で3分の2が参加。

  翌日はMさんの声かけで宿泊者のほとんどの人が参加して近所の居酒屋で
 懇親会(私も声をかけてもらい顔を出す)。

  翌々日はバスで送迎つきの少し離れたお店へ宿泊をしていない受講者も含め
 て、再びMさんが幹事で初日位の参加者(このときには私も遠慮した)が集まる。

 要は、毎晩課外講座(飲みにケーション)が活発に行われた(2次会は宿泊寮内
 で毎日)。その結果、受講生は皆仲良しに。

  そして、もちろん日中の講座も皆さん、お互いの話を傾聴し、前向きな話し合い、
 という真剣な取り組みであった。Mさんのリーダーシップ行動は素晴らしかった。
  
講座担当報告もご参照ください)

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2009年04月08日

新人研修の時期を終えて〜社内トレーナーの話

 今年の最初の新人研修を先日23日(月)に担当しました。4名と少人数でしたが、
皆さん、学ぶ意欲は高いというか素質もある新人たちでした。
 
 状況対応リーダーシップ(シチュエーショナルリーダーシップ:SL)理論でも、
新人、ビギナー、初心者は皆知識・スキルは0又は低いが、意欲は高いといいます
が、この時期いつも「その通り!」だと感じます。
 
 自らふり返っても新しいことを学び始めた時が一番モチベーションも高く、学ぶ意欲
も高い。それをいかに継続していくか、日本の言葉では、『初心、忘るべからず』です。
〔2009年3月25日〕


 昨日の研修で、今年の新人研修の担当が終わりました。
 今年は、厳しい経営環境を反映して、1社マナーを中心とした研修が内製化(社内講師
での実施)となりました。
 私の最初の会社は、研修部門を持っていたこともあり、新人研修は社内で(人事採用
担当者)が行っていました。社内でできるのであればそれに越したことはない、と思っ
ています。
 また新人研修に限らず管理者前までの階層別研修も社内の他部門のマネージャーが
実施していました。
 その研修トレーナーを担当すること自体が、マネージャー自身の研修になっていた
ことは間違えありません。
 
 管理者が社内研修のトレーナーを務めることは、コスト面だけの問題ではなく、意味
があると思います。

 新人研修の話から少しずれてしまいましたが、そんなことを思い出しました。
〔2009年4月8日〕
 

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posted by igajin at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 社員研修の現場から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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