2018年12月24日

企業研修についての私の考え方(3)〜 「研修の企画・実施にあたっての5つの考え方4,5」

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【研修の企画・実施にあたっての5つの考え方、4,5】
 実際に研修を実施する主体者(研修講師)として、しかも営業自体を自ら行う(パートナー企業が営業してくれる場合もあり)という状況で、多数の研修を企画提案、実施して、現在至っている考えは、以下の通りです。前回(1〜3)から続く。

4.研修の方法論(手法)としては研修参加者自身に考えてもらう方式(体験学習など)を中心に、実際の職場での見通し付けが大事。
 
 研修の方法(進め方手法・技法)で何がよいかは、研修の目的や目標(到達レベル)や研修の内容・テーマによって異なるのは当然です。しかし、たとえ知識・スキルの習得研修であれ、リーダーシップの行動変革研修であれ、一方的な講師のレクチャー(講義)だけで効果的な研修ができるとは思えない。講師の講義についての力量や経験にもよるが、研修のテーマについて講師がどれだけ高いレベルの知識・スキルや経験を有していたとしても、その伝え方によって研修の目的達成度は影響を受ける。
 
 参加者が参画する方式の体験学習、言い換えると参加者自身が主体的に考え、気づき、行動することで効果的な研修ができると考える。そのような研修での実施方法ともう一つは研修後に職場で実践できる仕組や手法が組み込まれている研修であることも職場での行動変容がなされることにつながる。
■研修の効果的な手法については、【職場で効果を上げる研修手法】でさらに述べる。

5.一つの研修は、人材育成(参加者本人からみれば継続的学習)の1ステップである。

 「以前やった研修、あんまり効果がなくてね、今回はもっと効果の出る研修を頼むよ」ということを研修担当者から言われることがたまにあります。その際に、前回実施した研修内容を聞くことは、情報収集としてもちろん必要だが、それ以外に「なぜ効果がなかった、と感じているのか?」「そもそも期待した効果とはどんなものであったのか?」「その対象者に関して、研修というアプローチでどんな課題解決が進むことを期待しているのか?」「それは研修だけでできることなのか?」等々の質問の回答を出して検討することが必要となる。
 
 私の経験上で感じているのは、どの研修もすべて、その研修参加者への期待(何らかの行動変容)の実現や参加者に求める課題解決の成果を進めていくプロセスの1ステップに過ぎないと言うことです。つまり1回の研修で全てが解決、効果満点ということはありえない。また研修だけでその望んでいる期待や効果が実現されるとは限らない。研修効果を挙げるためには、マネジメント研修での主要テーマの一つ、マネジメントサイクル「PDCA」自体を、研修のニーズ把握、目的の明確化・プログラム作成の計画段階、そして実施、結果のふり返りとそのフォローアップと言うように回すことが求められます。
 
 もう少し現実的にいうと、初めて取引をする顧客企業での最初の研修実施場面は、私から見るとPDCAのD(研修実施)であるのはもちろんだが、P(計画)の実際のニーズ把握も同時に行われる場でもある。何が言いたいかというと、多くの場合研修当日のエンドユーザーである研修参加者に初めて会うのです。そこでしかこの直接顧客に会うことができない(この状況に対応して、可能な場合には、事前に参加者何人かにインタビューすることも行っている)。そうすると、最初の研修をやってみて、その会社の社員(参加者だけではなく)のレベルや職場で共通したものの考え方(組織風土とも言える)その他の特性が把握できるのです。そして、研修を実施してその反応やその後の様子もうかがうことができる。
 
 私にとっては最初の研修はDでもあると共に、次のPのための情報収集でもあります。そして2回目以降(もちろん研修が継続する計画であったり、そのような展開になった場合ではあるが)より効果的な研修を実施するために大切なステップにもなる。「PDCA」は研修参加者の職場実践のときだけではなく、研修講師そして研修担当者にとっても必要なサイクルであり、どの研修においても、最終的にその研修投資が何らかの成果を上げるための不可欠なサイクルと言える。


次号「職場で効果を上げる研修手法」に続く


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2018年12月18日

【いい仕事をするために〜学び(研修)を活かす】No1

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今日のテーマ
今回から新しいテーマ『学び(研修)を活かす』
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おはようございます!

さて、今号からはメインテーマを変え、
【学び(研修)を活かす】シリーズです。
今回は、何故、このテーマにしたかをお伝えします。

実は、先週の水・木・金(12月12日〜14日)の3日間、中級管理者研修「マネジメントと相談コーチング」を担当しました。

最終日は午前中迄で、各グループ(5,6名)で参加メンバーの抱える2つの現実問題に「解決会議」「本質解決会議」という2つの問題解決ミーティングの手法で取り組みました。

その際に、あるグループで「この中級管理者研修にこれまでに参加したメンバーがなぜ職場で活かしていないのか?」という問題を出したメンバーがいました。
(この問題を提起したのは〜講師の勝手ながら〜『この研修で管理者として役立つスキルが学べたのに、実際には活かしていないのがおかしい!』というおもいからではないか)

結論としては、本人(問題提起したメンバー)自身が、職場に戻ってからこれまで参加したメンバーに働きかけるという行動計画になりました。


このグループのミーティングを見て、「そうだ(研修講師である)私の真の目的は、研修参加で学んでもらうことで終わりではなく、研修後職場に戻って学んだこと、気づいたことを実践・活用してもらい、研修参加前よりも『いい仕事をする』ために役立つことだ!!」と感じたのです。

ということで、【学び(研修)を活かす】を本メルマガこれから当分のテーマと致します。

次回から、このテーマを具体的に考えてお伝えしてまいります。


それでは、【学び(研修)を活かす】来週からスタートです。



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2018年12月10日

【いい仕事をするための職場コミュニケーション61】No26

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今日のテーマ
『わかりやすく伝えるスキル』
最初に結論・全体を、次に具体詳細を(2)

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おはようございます!

さて、今号のテーマは、教えることの基本『わかりやすく伝えるスキル』最初に結論・全体を、次に具体詳細を(2)です。

前号でお伝えした以下の5つの実践ポイントの具体的な内容を述べていきます。

『わかりやすく伝える5つの実践ポイント』
@主題(伝えたいテーマ)と全体像を示す
A構成や項目(数)について話す。
B各項目について具体的に述べる
(5W1H、たとえ話、具体事例)
C明確に、自信をもってゆっくりと話す
D相手の反応を察知する(相手の理解に合わせて話す)


テーマの「最初に結論・全体を、次に具体詳細」は、上記の@、A、Bの各項目に対応します。書き言葉である本(文書)では、これだけでいいのですが、話し言葉での対面、口頭のコミュニケーションでは、その場でのC、Dの話し方(伝えるプロセス)のポイントがプラスされます。

それでは、以下に5つのポイントの具体的な内容を述べていきましょう。

@主題(伝えたいテーマ)と全体像を示す
説明や報告では、タイトル(テーマ)や案件(〇○の件について)を最初に伝えるのが当たり前。次に、説明や報告をする内容の全体像を伝えます。概略や要約です。また資料を使う場合には、全体構成(章立て、項目)を一目で分かる様に記述します。研修であれば、カリキュラム(プログラム)やタイムスケジュールにあたります。

A構成や項目について話す
説明は基本的には、3部構成です。例えば、課題解決提案の報告であれば、まず「課題についての現状分析」、次に「課題の目的と目標」、最後に「解決の具体策」について話すという感じです。

短い話であれば、テーマ(伝える要件)を伝えて、次に「このテーマについて3つのポイントを話します。まず一つ目は●●、二つ目は○○、三つ目は□□についてです。それでは、まず一つ目の●●について話していきます。…」というようにします。

B各項目について具体的に述べる
(6W3H、たとえ話、具体事例)

既に伝えた全体構成の中で各項目について具体的に話を進めて行きます。
ここでも基本は「テーマ(結論、用件)⇒話す項目数とその項目名⇒各項目詳細」の順番です。

具体詳細内容の伝え方のポイントは、
(@)5W1Hを活用して、必要事項をもれなく、伝える
(A)たとえ話や比喩等、イメージやストーリーで語る
(B)その内容に関しての具体事例(実際に合った事例、実績、等)で、伝えることです。

使う言葉としては、抽象的な言葉や曖昧な言葉(いろいろな意味にとらえられる言葉、範囲が広い言葉)ではなく。具体的、特定的な言葉を使うことです。特に、実務やスキル、作業を教える場合にはこの点は非常に大事なことです。
例えば、「できたら早めに」ではなく、「必ず毎週末の12時までに」等です。

C明確に、自信を持ってゆっくりと話す
明確に自信を持って話すことで相手は安心して話を聞くことができます。しっかりと受け止めることができ、記憶にのこりやすいのです。相手がまだ知らないことを聞いている場合には、伝える側は、自分でちょうど良いと思うよりは意識的にゆっくり目で話す方が伝わります。

D相手の反応を察知する(相手の理解に合わせて話す)
相手の理解度を見て、それに合わせて話し方を変える、工夫することも必要です。話のひと段落ごとに、これまでもお伝えしてきた「質問をする」ことで、相手の理解を確認することも効果的です。

以上の5つを意識して実践するだけで、伝え方力80点以上は必ずいけます。
その後は、実践と振り返りで100点目指していきましょう!

それでは、また来週



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2018年12月03日

【いい仕事をするための職場コミュニケーション61】No25

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今日のテーマ
『わかりやすく伝えるスキル』
最初に結論・全体を、次に具体詳細を(1)

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おはようございます!

前回は、メンバーの指導支援の2つの方法「教え方」と「学ばせ方」の効果的な7つの実践ポイントをお伝えしました。
何か一つ実行してみましたか?

さて、今回のテーマは、教えることの基本『わかりやすく伝えるスキル』(1)です。

このメルマガを読んでいる皆さん、あなたは「人に分かりやすく話をすること」について100点満点として、自己採点では何点ですか?自信満々ですか?

もしあなたの回答が50点以下、自信無しでしたら、何が分かり、何ができるようになればもっと点数が増え、自信が持てるのでしょうか。その回答の一つになるのが本項のスキルです。

結論から申し上げます。分かりやすい話し方(伝え方)のコツは、『本の構成で伝える』。もう少し具体的に言うなら『「タイトル⇒目次⇒そして本文」の順で伝える』ということになります。

何のことはない、ほぼすべての書籍の構成は、「タイトル(書名)⇒目次⇒本文」からなっています。この順番がまさに、分かりやすい話(伝え方)のコツなのです。

もし、これがすべて逆だったらどうでしょうか。
突然本文から始まります。タイトル(書名)はどこにも見当たりません。その最初の文章と段落をいくつか読み終えて、一つの話題が終わったら、やっとそこに書いてあった内容の項目名がでてきました。

いくつかの項目を読み終わったら、やっと第1章とそのタイトル名が出てきました。この順で第7章が終わったところで、最後に書名のタイトルが出てきました(外側のカバーには著者名と出版社名と定価しかないのです)。

おそらく、そのような本は、最後まで読まないでしょう。そもそも買わないのではありませんか。

この順番が逆な本は、極端な例ですが、これに近い話をしているひとはいませんか。それでは、50点以下でも、自信無しでもしょうがありませんね。

でも大丈夫です。今読んでいる項目のスキルを身につける、これだけで、70〜80点(うまくいけば90点)、自信が持てるようになること、まちがいなしです。

そうなるためにはどうしなくてはいけないのか、具体的な実践ポイントを5つ述べていきます。

その5つとは、以下の通りです。
@主題(伝えたいテーマ)と全体像を示す
A構成や項目(数)について話す。
B各項目について具体的に述べる
(5W1H、たとえ話、具体事例)
C明確に、自信をもってゆっくりと話す
D相手の反応を察知する(相手の理解に合わせて話す)


先に述べた「タイトル⇒目次⇒本文」は、上記の@、A、Bの各項目に対応します。書き言葉である本(文書)では、これだけでいいのですが、話し言葉での対面、口頭のコミュニケーションでは、その場でのC、Dの話し方(伝えるプロセス)のポイントがプラスされます。

さて、その5つの実践ポイントの具体的な内容については、次回(2)でお伝えします。

それでは、また来週。



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2018年11月26日

【いい仕事をするための職場コミュニケーション61】No24

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今日のテーマ
指導育成・支援のための「教え方」と「学ばせ方」
7つの実践ポイント

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おはようございます!

前回迄のテーマ「教え方の基本ステップ活用スキル」を3回連続でお伝えしました。

今回は、メンバーの指導支援の2つの方法「教え方」と「学ばせ方」の実践ポイントを述べていきます。

職場でのOJTや部下育成に限らず、何かを教える際は、指導する側の「教え方」と育成側の「学び方」の2つによって、成果が決まります。この双方が相まって、指導育成の成果が上がるのです。

とはいえ、このメールマガジンの読者は、基本的には教える側(管理監督者・リーダー、上司・先輩、等))の方が多いと思います。指導する側から言えば「教え方」と「学ばせ方」となります。

以下に、その2つについての7つの実践ポイントを述べます。

効果的な「教え方」と「学ばせ方」の7大実践スキル

(1)【何のために】といった“意味”・“目的”を理解させる
*そのために、まずは“教える側”が、一つ一つの教える事柄の【意味】・【目的】を理解する必要がある

(2)もう一つ大事な事【誰のために】を考えさせる
*全ての仕事には必ず≪お客様≫がいる。自分の仕事のお客様は誰か、を考えさせる(自分の仕事の次工程の人は誰か?自分の仕事の相手は誰か?)。

(3)仕事の指示や進め方は具体的に伝える
*具体的に伝えるには、5W3H(なぜ、何を、いつ、誰が、どこで、どのように、いくらで、いくつ)が有効。また、具体的事例や体験談を話すことでよりイメージが湧きやすくなる。

(4)相手の反応・理解度に合わせる
*常に相手をよく見て、相手の反応やペースに合わせて話すことや、“相手が分かる言葉”で話すことも大切です。きちんと理解できているかを確認したり、質問させることも効果的。

(5)時には【どのようにするか】、【どうしたらもっとよいのか】を考えてもらう
*すべてのやり方を指示し、質問や相談されたら答えを教えるだけではなく、「質問」して相手(新入社員、後輩)にも考えてもらう。

(6)質問・提案・要望形でアドバイスをする
*指示・命令型(こうしなさい、こうしないとダメだよ等)、「こうしたら?」というだけでなく。相手にその気になってもらう意図を持って、「どうしたらいいと思う?」、「〜をするというのはどうだろう?」、「これにチャレンジして欲しいな」という形で伝える。

(7)【ふり返り】をさせ、自身で気づいてもらう・学んでもらう
*学ぶために、@やってもらう→A「結果」と「やり方」を振り返ってもらう→B“良かった点”、“まずかった点”、“改善すべき点”(評価)をアドバイス(フィードバック)する

*フィードバックのポイント… @相手の具体的な行動・事実に触れる、Aタイミングよく、BTメッセージ(“私”を主語に)で伝える、C時には思いも伝える(期待・感謝・困る 等)

以上の7項目、これまで意識したり、実践したことはありますか?
少しでも役立ちそうと思われたら、できるところからトライしてみて下さい。

それでは、また来週。



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2018年11月21日

企業研修についての私の考え方(2)〜                   「研修の企画・実施にあたっての5つの考え方1〜3」

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【研修の企画・実施にあたっての5つの考え方、1〜3】
 実際に研修を実施する主体者(研修講師)として、しかも営業自体を自ら行う(パートナー企業が営業してくれる場合もあり)という状況で、多数の研修を企画提案、実施して、現在至っている考えは、以下の通りです。

1.企業研修の顧客は3つあり、それぞれの顧客ニーズ・顧客満足は異なる。

 研修営業マンから見れば顧客は、研修の窓口(担当者:研修課長、人事又は総務課長など)、研修講師から見れば顧客はエンドユーザー、つまり研修参加者、そして双方にとっての最大の顧客は経営者(社長)。
 
 研修担当者のニーズは、経営者の要望に応え、参加者に適合した研修プログラムと信頼できる研修講師かという「安心感」がニーズであり、研修を実施して満たされることが顧客満足となります。
 
 研修参加者にとっては、忙しいなかの貴重な時間、職場を離れての研修でどれだけ自分としての意味のあるものであったか、自分の問題解決に役立ちそうであったか、自分として何が理解できたか、実際に何か使えそうなものがあったかということが顧客満足に結びつきます(中には面白ければよいと言う輩もいる)。
 
 最後の最大の顧客、経営者にとっての顧客満足は、研修の中身や講師がどうであるかよりも、実際に研修を実施して参加者が経営者の目から見て何らかの良い変化が見られたかどうかです(中には、研修プログラムの中身や講師の進め方に非常に興味関心を持つ経営者もいる)。

 役立つ研修・効果のある研修になるかどうかは、この三者のニーズを把握して、最大のニーズである経営者の要望に応えつつ、三者のバランスをとった研修企画と実際にプログラムの実施が求める成果へ導くことになったかどうかにかかってきます。

2.研修実施は、行動変容又は学習のキッカケ。

 研修は、それだけで研修後、参加者が職場での行動変容がすぐに起こるものではありません。先に述べたように、もしP(本人の意識・認識)に大きな変化があっても、職場行動はE(環境、特に職場の人間関係等)に大きく左右されます。その点で、よく言われる研修後のフォローアップや特に大きな(強力な)環境である上司の関わりが重要です(私の、研修4つの変革アプローチの一つ「真・報連相」には“上司は部下の最大の職場環境である”と言うコトバがある)。そのために同じ目的・意図の研修を、できる限り上から展開することが必要だ、と多くの研修会社(営業マン)は言うし、それには一理あると私も思います。

 研修の中で一番行動変容が起きやすいと中小企業の経営者から思われているいわゆる「地獄の特訓」は、上から下まで全員が受けて、しかも1年後にフォローすることや職場での反復をすると効果が出る可能性は大いにあります。しかし、その人数的な規模は多くても100名以下でしょう。(この研修を私自身は勧めているわけではない、と言うよりはあまり勧めません。)
 研修が刺激的であって、研修参加直後は変化が見られてもすぐ戻ることは、この研修に数千万円を投資した社長が「効果は続かない」と言った言葉からも分かる事です。

3.研修参加者に影響を及ぼすものは第1に上司、第2にメンバー&職場風土、第3に経営者。

 前項2で述べたことと関連しますが、研修での行動変容のキッカケ(“気づき”とも言われる)が、職場で継続して実際に変容するためには、強力な環境要因である「上司」の影響力や「職場風土」「メンバーとの関係性」、さらに「経営者」の行動によって大きく左右されます。裏返しをすれば、とにかく研修をすればよいと言う考え方で研修を実施しても効果は少ないと言う事です。まず、なぜこの研修をするのかを、担当者はもちろんのこと、上は経営者から研修参加者本人、またその直属上司、部下に至るまで事前にまた研修後に、その意味をよく理解してもらい共有化することが重要です。
 
 そして、研修実施後は参加者が実行しようとしている内容(私の場合は、ほとんどのケースで自己の課題や目標設定をして行動計画を決めてもらっている)を上司が理解しフォローする(参加者主体で言えば、参加者本人が上司や職場メンバーへ報告し、理解してもらい、協力を得て実行していく)ことが実行していくポイントです。

■この3項で示した順番は、私の体験からは、中小企業、特に社員数100名以下の企業の場合、第1に経営者(社長)が来る事が多い。以下職場メンバー、上司の順番で影響が大きいといえます。


次号「研修の企画・実施にあたっての5つの考え方4,5」に続く


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2018年11月19日

【いい仕事をするための職場コミュニケーション61】No23

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今日のテーマ
指導育成「教え方の基本ステップ活用スキル」(3)
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おはようございます!

前々回から連続のテーマ、
今回は「教え方の基本ステップ活用スキル」(3)です。

教える(ティーチング)とは、「教える人(上司、リーダー)が、知らない人(新人、メンバー)に対して、教える人が知っていること(指導内容)を伝え、相手が理解し、活用できるまでに習得させること」です。

ここで重要なのは、教える中身を話して伝え、説明すればよいのではなく、教わった相手がその中身を知って・理解して、最後には、活用・行動できるようになるのが目的なのだということです。

【教え方基本6ステップ】
➀やる気にさせる(導入)
➁言ってきかせる(説明)
➂やって見せる(提示する)
➃させてみる、やってもらう(適用する)
➄ふり返りをさせる(評価・フィードバック)
➅自ら考えさせて、次に活かす(改善する) 


今号では、前号でもお伝えした指導する(教える)ステップの5番目「ふり返りをさせる(評価・フィードバック)」について、さらに大事なポイントをお伝えします。

ここでの評価とは、基準に基づいて、その基準に達していたかどうか、どれ位離れているかを客観的に測定把握することです。

仕事の評価基準は目標達成という仕事の目標(成果指標)とその達成のための計画や遂行手段などのプロセス指標と2つあります。

仕事の指導育成は、その仕事の成果を出すための能力向上プロセスです。その仕事に必要な能力の一つ一つについて具体的な評価が必要となります。

フィードバックは、人が行動変容を起こすために、自分自身についての有用情報を他者から得るコミュニケーションです。
単にできた、できていないことの指摘や良し悪しの評価・批判ではなく、相手の成長を助けるための鏡として機能することだとも言えます。

相手自身が自らを見直すために効果的な情報として、見えたこと・感じたことを鏡のようにそのまま伝えるのです。相手がしっかりと受け止める(鏡を見ようとする)ことも必要です。

効果的な評価とフィードバックのポイントは、以下の4点です。
1)まず全体の評価を伝えて、それからプラス面、次にマイナス面(課題・改善点)を伝える
2)相手の行動の事実と結果について(何をどうした。結果がどれくらいできているか)明確に伝える。全部ではなく、具体的限定的に伝える
3)タイミングよく伝える。基本的には実施直後、またはある程度のまとまりの仕事(実習)をした後にすぐフィードバックする
4)Tメッセージ(私が主語)で伝える「私からは○○と見えた、感じた」


以上できるところからトライしてみて下さい。

それでは、また来週。



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2018年11月12日

【いい仕事をするための職場コミュニケーション61】No22

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今日のテーマ
指導育成「教え方の基本ステップ活用スキル」(2)
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おはようございます!

先週(前号を読んで)から引き続き、今回は「教え方の基本ステップ活用スキル」(2)。

教える(ティーチング)とは、「教える人(上司、リーダー)が、知らない人(新人、メンバー)に対して、教える人が知っていること(指導内容)を伝え、相手が理解し、活用できるまでに習得させること」です。

ここで重要なのは、教える中身を話して伝え、説明すればよいのではなく、教わった相手がその中身を知って・理解して、最後には、活用・行動できるようになるのが目的なのだということです。

教える基本ステップは6つあります。
【教え方基本6ステップ】
➀やる気にさせる(導入)
➁言ってきかせる(説明)
➂やって見せる(提示する)
➃させてみる、やってもらう(適用する)
➄ふり返りをさせる(評価・フィードバック)
➅自ら考えさせて、次に活かす(改善する) 


今号では、後半のC〜Eについてお伝えします。
(前半の➀〜Bについては下記ブログをご覧ください)
http://interface-hrdod.seesaa.net/article/462528420.html

Cさせてみる、やってもらう(適用する)
させてみる(やってもらう)ことのゴール(目標)や期限(時間)、達成レベルを再度確認します。本人に考えさせてから始めさせ、途中で止めず最後までやらせます。

教える人がついて見ている場合には、よく観察することが大事です。本人に任せる場合には、実施後に途中の取り組みのプロセスについて詳細な報告をしてもらいます。

Dふり返りをさせる(評価・フィードバック)
結果の評価をする際には、まずは本人の自己評価をさせ、発表させること。
次に教える側からの全体評価を簡潔に伝え、その際にその評価の基準やポイントも伝える。
さらに、良い点を褒めます。改善点は、その後に伝えます。

E自ら考えてやる(試行する) 
次段階の目標設定と具体策(行動計画)を、まず本人に考えさせます。その上でその行動計画についてアドバイスして、本人が理解納得した大事なポイントや改善する点を、自ら意識して取組むように促します。


以上の6つの基本ステップを一文で簡潔に示した有名な言葉が、有名なあの言葉です。
「やってみせ、いってきかせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」
(山本五十六)


それでは、また来週。


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2018年11月05日

【いい仕事をするための職場コミュニケーション61】No21

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今日のテーマ
指導育成「教え方の基本ステップ活用スキル」(1)
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おはようございます!

11月からのテーマは『指導育成の教える「ティーチング」』のスキルを取り上げていきます。

先週(前号を読んで)から、メンバーや部下に「観察してもらう」ことをやってみましたか。
また、引き続きご自身が「観察する」ことを意識していますか。

基本は、部下・メンバーのやる気や強み、少しでも前進している点を見つけ出すことです。
見つけた点は、大いに承認し、OKメッセージを伝えていくことを増やしていきましょう。


さて、今回は「教え方の基本ステップ活用スキル」について考えていきます。

教える(ティーチング)とは、「教える人(上司、リーダー)が、知らない人(新人、メンバー)に対して、教える人が知っていること(指導内容)を伝え、相手が理解し、活用できるまでに習得させること」です。

ここで重要なのは、教える中身を話して伝え、説明すればよいのではなく、教わった相手がその中身を知って・理解して、最後には、活用・行動できるようになるまでが目的なのだということです。


教える基本ステップは6つあります。

【教える6つのステップ】
➀やる気にさせる(導入)
➁言ってきかせる(説明)
➂やって見せる(提示する)
➃させてみる、やってもらう(適用する)
➄ふり返りをさせる(評価・フィードバック)
➅自ら考えさせて、次に活かす(改善する)
 

今号では、前半の3つまでについてお伝えします。

➀やる気にさせる(導入)
まず、教えることの意味・価値・目的を伝えます。
例えば、その仕事の背景・位置づけを伝えます。また、目的・使命(何のためにやるのか、誰に・何に貢献するのか)を明確にして伝えることです。

これから教わることを習得することで、自らが最終的にどのようなことができるようになり、どんな貢献ができるのか、までを最初の段階で伝えることが必要です。
その上で相手に対する期待を伝え、奨励することでやる気にさせるのです。

ただやり方を説明される「こうやるのだ、これをやってくれ」だけでは、人はなかなか動きません。ワケ(意味・意義や理由)が分かってこそ、人は自発的に動こうという気になれるのです。

➁言ってきかせる(説明)
教える内容の全体像・時系列の流れをまず説明します。次に各部分に入り、必要な知識や具体的なやり方を伝えます。相手のレベル(知識・理解度・経験等)を把握した上で、説明することが必要です。相手が理解して初めて、説明したと言うことになるのです。

➂やって見せる(提示する)
教える内容によっては、見せること、モデル(見本・手本)・実例の提示などが先に必要な場合もあります。
実例の提示・実演すること以外では、現場見学で実際の作業を見せたり、営業に同行させたりすること等です。その際には、事前に観察するポイントを示して、実際に行った後に、疑問点を質問させたりして確認することが効果的です。

前号の「観察させるスキル」もここで活用すると効果的です。


「教える基本ステップ」後半➃〜➅は、次号でお伝えします。

それでは、また来週。



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2018年10月31日

企業研修についての私の考え方(1)〜「はじめに:ヒトの行動はどう決まるか」

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【はじめに】
 私が企業研修の営業マン時代から疑問に思っていたことは、パッケージ的な集合研修プログラムが本当にどんな企業クライアントにも効果的なのだろうかということでした。特に私の最初に勤めた会社では、当時研修プログラムは、大きく分けると3種類(対象者の階層別に分けても7種類)であったこともあり、そう感じていました。
 
 営業場面でするのは、次のようなことをアピールして売り込むことでした。それは、いかにこの研修プログラム(例えばリーダーシップ開発研修プログラム:略称LDP)が実践的であり、実際の多くの職場・管理者を対象としたリーダーシップについての調査分析の結果によるものであり、導入実績例もあり、受講者や担当者から高い評価を得ているかということ。以上の点を売り込む力のある人が、多くの受注を獲得し、会社から評価されていました。表面上(研修実施直後)は、お客様からの評価も得ていました。

 しかし、中にはクライアント企業のニーズや実際の研修受講者の状況・レベルにマッチせず、十分な成果(研修直後又はその数ヶ月内での評価や変化)がみられないと言うケースもありました。もちろん、マネジメントの集合研修(OffJT)が実際の職場で成果を上げられないのは、実施した研修プログラムの効果性の問題と共に、受講者本人の問題及びその会社組織自体の問題(環境いわゆる風土や経営のあり方、人事制度の実状、マネジメントのレベルなどの要因)にも大きく左右されることは、言うまでもありません。このことは、有名なクルト・レヴィンの人間行動の公式(以下)に既に示されています。

B=f(P・E)

 上の公式が示すのは、人間の行動(B;Behavior)は、単に本人の能力、性格(P;Personality)のみならずその職場が醸成する環境風土(E;Environment)によって影響を受ける。したがって、その職場のリーダー、すなわち管理者は職場風土を活気あるものにする重要な役割を担っているというのです。〔この記述は「職場風土」を強調しているが実際には、その職場風土形成に影響を及ぼす様々な要因、経営のあり方等他多数存在する〕

 延べ約30年余りにわたる企業研修や企画提案の仕事を通しての結論としては、どれだけ上記の( )内にあるP(=実際の研修受講者の特性・レベル)とE(その会社の経営の要望や実際の職場風土など)の情報を事前に把握して、クライアントのニーズに応える研修企画、プログラム案を検討して提案し、かつ納得してもらえるかが大事だということです。

次号「研修の企画・実施にあたっての考え方」に続く



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